教師編<遠足編-最終話->

拍手SSとして書いていた「教師編」の続編です。




「瑠璃×高彬<教師編>**遠足編-最終話-** 」




愛撫を重ねれば重ねるほど、瑠璃さんの<ベテラン説>は疑惑を増して行き、だけどぼくは何食わぬ顔をして愛撫を続けた。

本人が「ベテランだ」と言うのなら、ぼくもそれに準じた振る舞いをするのが礼儀なんじゃないかと思ったからだ。

いや、礼儀とか、準じるとか、この場面で使うのはおかしいのかもしれないけど。

だけど、どうも瑠璃さんといると色んなことのペースが崩されて、それが心地よいと言う何とも不思議で厄介な事態になる。

ぼくが今まで持っていた概念とか常識が、良い意味で覆されるような気がするのだ。

例えばだけど、今日みたいに告白していきなりベッドインなんてことは、ぼくの人生でついぞなかったことだった。

でも、瑠璃さんになら言えた。

どうしてだか分からないけど。

決して遊びとかそんなんじゃなくて、シンプルに触れ合いたいと思ったのだ。

こうして肌を重ねていても、どこもかしこもぼくの好みで、まるで、もうずっと長いことこうしていたような気すらしてくる。

下に下がっていき脚を広げると、瑠璃さんはまたしても身体を固くした。

それには気付かない振りで、瑠璃さんの<ベテラン説>に最大限の敬意を示し、優しく舌を這わせる。

瑠璃さんは息を飲み、とっさに脚を閉じようとしたけれど、それもやんわりと阻止をする。

充分に潤わせてから体勢を変えて、あてがって挿れて行くと、瑠璃さんは目を瞑り息を止めた。

瑠璃さんの顔を見ながらゆっくりと身体を進めていくと、瑠璃さんはどんどん辛そうな顔になり、半分ほど進めたところで

「いやっ、痛い・・!」

突然、両手で顔を覆うと小さく叫んだ。

「・・・」

動くのを止め、そっと瑠璃さんの手を外すと、赤く蒸気したような顔があった。

途方に暮れたような、困ったような目でぼくを見ている。

瑠璃さんの目を見返し、小さくキスをして額をくっ付ける。

「瑠璃先生、どうして、そんなウソをつくの」

「・・・」

「ベテランだなんて」

「・・・」

少しの間、唇を噛んでいた瑠璃さんは

「恥ずかしかったんだもの。この歳で未経験だなんて」

「どうして」

「モテません、って言ってるようなものじゃない」

「なんでそうなるかな。別にそれとこれとは関係ないと思うけど。瑠璃先生だって、言い寄られたことの一度や二度はあるだろ」

「それは、まぁ」

「それ、気になるな。さっきの自己紹介、そう言うのも聞かせてもらいたかったよ」

瑠璃さんは声を出さずに小さく笑った。

「このまま・・・、続けてもいいかな。正直、結構キツいんだ。生殺し状態」

大げさに呻くように言うと、今度は瑠璃さんは声を上げて笑い、ふと真顔に戻ってぼくを見るとコクンと頷いた。

「痛くない?」

「痛いけど」

「ごめん」

「・・うん」

少しずつ身体を進め最後まで挿れて一旦動きを止めると、瑠璃さんは大きく息をついた。

「いい?動いても。少し痛いかも知れないけど」

「・・・うん。出来れば、手短で・・」

手短、の言葉に思わず吹き出してしまう。

本当に瑠璃さんにはペースを崩される。

だけど───

どうしてこんなに楽しいんだろう。

瑠璃さんご所望の<手短>でコトを終わらせると、瑠璃さんを抱きしめながら横たわった。

カーテンの隙間から、濃いオレンジ色の光が一筋入り込んできている。

「藤原先生。どうして、あたしが初めてってわかったの?」

「え」

「途中までは、うまくごまかせてたでしょ?」

「いや、全然。すぐに分かったよ」

そう言うと、瑠璃さんは不思議そうな顔でぼくを見て、それから天井に目をやった。

「そう、バレてたの・・」

どうしてバレたのか不思議でしょうがない、とでも思っているような口調だった。

「そう言えば、さっきの自己紹介の続きだけど、好きな食べ物って何?」

思い出して聞いてみると、「そうねぇ」と首を傾げて考えていた瑠璃さんは

「ケチャップのかかったホットドック!」

と言い、ぼくたちは声を合わせて笑った。

「藤原先生は何が好きなの?」

「あのさ、瑠璃先生。そろそろ、先生って呼ぶの、やめないか」

「え」

「せっかく恋人になったんだし。<先生>はやめようよ」

「じゃあ・・・、藤原!」

「なんでそうくるかな」

吹きだしながら、瑠璃さんの頭を抱え込むと、瑠璃さんは「きゃあ」なんて笑い、2人でひとしきり笑った後

「でも、学校で変な呼び方しちゃったら困るから、しばらくは藤原先生でいいわ。あたし、おっちょこちょいだから呼び方を使い分ける自信ないかも」

「・・そうか・・」

言われて見ればぼくもその通りで、結局、ぼくたちは恋人同士になっても「瑠璃先生」「藤原先生」と呼び合うことになった。

この1年後、ぼくたちは結婚することになるのだけど、でも、どう言うわけだかずっと

「瑠璃先生」

「藤原先生」

と呼び合い続け、結婚後、半年で生まれてきたぼくたちの子どもは、片言を話すようになると、ぼくのことを

「ふじわらしぇんしぇい」

と呼んでは瑠璃さんを笑わせることになるのだけど、でも、この時のぼくたちにとり、それはまだ遠い未来の話なのだった。




~fin~


教師編、これにて完結です。長らくのお付き合いありがとうございました。
「藤原先生」と「瑠璃先生」、楽しんでいただけましたらクリックで応援をお願いいたします。
↓↓




(←お礼画像&SS付きです)

コメントの投稿

Secre

珊瑚さま

珊瑚さん、こんにちは。

> いつも以上に突っこみ処満載の二人でしたね〰😂
> そしてやっぱりビギナーの瑠璃先生に、なぜだかホッとしたりして😌

教師編の2人、私も色々突っ込みながら書いてました~。

> ドラマの時間には十分余裕があったのに、手短に終らせちゃったり、結婚後半年で子供が生まれたなんて、完全にできちゃった結婚ぢゃないですか❗

「ドラマの時間」についてのやり取り、実は大幅にカットしちゃったんですよ。
もし機会があったら「番外編」として書こうと思っています!

あれは「デキ婚」ではなく「高彬が狙って作っちゃった婚」だと思います(笑)

ベリーさま

ベリーさん、こんにちは。

> まあ瑠璃さんびっくりした事でしょうねえ〜 いろんな意味でね。だって容赦しなかったはずですよ、高彬は。

そうですよね~。一応「ベテラン」として対応したはずですからね、

> けど最後のベビーちゃんの話は和みましたあ〜 (^^)

高彬がパパとか、本当に羨ましいですよね。
瑠璃も羨ましいし、子どもも羨ましい!

非公開さま(Mさま)

Mさん、こんにちは。

ちょっと大人なオトコの感じの高彬、惚れましょう、惚れましょう!

>『結婚後、半年で生まれてきたぼくたちの子ども』
>計算が合わなくないですか?
>もしや、まさか、デキ婚ですか!?

計算、合いませんよ~。
御ややは十月十日ですからね。

「デキ婚」と言うよりかは「高彬が狙って作っちゃった婚」でしょうね!
さすが有能な平成の少将!

非公開さま(nさま)

nさん、こんにちは。

お楽しみいただけたようで良かったです!
コナン君の前に、古典シリーズを少し進めようかと思っています。
「守弥の珍妙な働き」(笑)
本当、珍妙ですよね。珍しくて奇妙。

非公開さま(Kさま)

Kさん、こんにちは。

お付き合いいただきありがとうございました。
「藤原!」(笑)
いつか「瑠璃さん」「高彬」と呼び合うことでしょうね。

やっぱり…😅

瑞月様 遠足編最終回お疲れ様でした~

いつも以上に突っこみ処満載の二人でしたね〰😂
そしてやっぱりビギナーの瑠璃先生に、なぜだかホッとしたりして😌

ドラマの時間には十分余裕があったのに、手短に終らせちゃったり、結婚後半年で子供が生まれたなんて、完全にできちゃった結婚ぢゃないですか❗

ほんとにスピーディーな二人に翻弄されてしまいましたわ💑

まあ瑠璃さんびっくりした事でしょうねえ〜 いろんな意味でね。だって容赦しなかったはずですよ、高彬は。
何だかベテランのフリがバレバレってとこにも笑ってしまいました。変に意地っ張りですね、瑠璃さん!
けど最後のベビーちゃんの話は和みましたあ〜 (^^)

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
プロフィール

瑞月

Author:瑞月
瑞月(みずき)です。

ランキングバナー

にほんブログ村

ランキングに参加しています。
楽しんでいただけましたら
クリックで応援をお願い致します。
1日1クリック有効です。
初めにお読みください
**当ブログの簡単な説明です**
当ブログは「なんて素敵にジャパネスク」の二次小説を掲載しております。 二次小説と言う言葉を知らない方や苦手な方は閲覧ご注意ください。 また読後のクレームはお受けできません。 「ごあいさつ<最初にお読みください>」も合わせてご一読下さい。
カテゴリ
別館
乳姉妹ブログ
日記ブログ
掲示板
なんて素敵にサイト様 
最新記事
ご訪問ありがとう(H23.11.28-)
**オンラインカウンター**
現在の閲覧者数:
コメントありがとうございます
お礼SSや「他己紹介」があります。
web拍手 by FC2
** あれこれ投票所 **
お好きなジャンルをお選びください。 投票は何度でも可能です。
*** あれこれ投票所2 ***
メールフォーム(ご用の方はこちらから)

名前:
メール:
件名:
本文:

カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
月別アーカイブ