社会人・恋人編<51>

「あ、あたしは、あたしたち2人の捜査官としての絆は十分に深いままだと思うけど」

下ろされたベッドの上で、捜査官の威厳を少しでも醸し出そうと言って見ると

「そうかな。ぼくにはそうとは思えないけど。瑠璃捜査官」

高彬はにっこりと笑って見せ、そうして、ゆっくりとネクタイを外したのだった・・・





─Up to you !Ⅱ─side R <第51話>





「第一、鷹男チーフと2人、ぼくに何の相談もナシに打ち合わせをしてたってところが気に食わない。それで捜査官としての絆が深いと言われてもなぁ」

高彬は外したネクタイをサイドテーブルに放りながら言い

「だって、鷹男との打ち合わせは、まだこの捜査本部を立ち上げる前の話で・・・」

言い返したら、じろりと睨まれてしまった。

腕時計も外してネクタイの脇に置くと

「まったく藤宮先輩も余計なことしてくれるよ」

高彬は、藤宮先輩が鷹男にあたしのアドレスやら番号やらを教えてしまったことをまだ恨みに思ってるみたいで、ぶつぶつと言う。

ベッドの縁に腰を下ろし

「ぼくとしては、いっそアドレスや番号を変えて欲しいくらいだよ」

なんてため息混じりに言うので

「面倒じゃない、皆に連絡しなきゃいけないし・・。そんなわざわざ・・」

「ぼくが瑠璃さんなら、そうするけどね」

よっぽど鷹男にあたしのアドレスやら番号が知られているのが嫌なのか、肩をすくめてみせた。

「・・・」

鷹男から電話が来るのは嬉しくもなんともないし、むしろ迷惑に思ってるんだけどなぁ・・

だけど、どうも動画の一件には鷹男も絡んでそうで、あたしとしては、鷹男と聞いただけで不機嫌になる高彬の態度を見てると、その感情のせいで捜査に影響が出るんじゃないか、とそっちの方が心配になってしまった。

絆深めるより、まずはその辺りの誤解を解いてもらうのが先じゃないかしら?

「ねぇ、高彬・・」

あたしは鷹男のことなんて本当に何とも思ってないのよ、強いて言うならムダに歯が白いなぁ、と思ってる程度なのよ・・、と言ってやろうと口を開きかけたところで、ふと、遠くで携帯の着信音がした。

高彬にも聞こえたみたいで、何となく2人で耳を澄ますと

「ぼくのだ」

高彬が立ち上がり、リビングに戻っていく。

何事かを話す声が段々と近づいてきて

「じゃあ、すみません」

寝室に入ってきたところで、高彬は携帯を切った。

何とも奇妙な顔をしているので

「誰からだったの」

「・・う、うん・・」

「何よ、煮え切らない返事して。誰からだったのよ」

「・・・それが・・、今の合コンに出てた人からで・・」

「え?女の人?」

「・・うん」

「何よ、高彬。ちゃっかり連絡先、交換してたってわけ?!これだから男は・・」

「ち、違うよ、瑠璃さん。勘違いしないでくれ」

「じゃあ、どうしてそのナントカさんが高彬に電話してくるのよ。そのナントカさんはエスパーだとでも言うの?いい加減なこと言って、あたしをごまかそうったって・・」

「そんなことは言わないよ」

高彬は大きく息を吐くと

「水無瀬だよ」

「は?煌がどうしたのよ」

「水無瀬がぼくの番号を売ったらしい」

「売った?そのナントカさんに?」

「うん」

「いくらで?!」

「千円らしい」

「千円・・・」

さすがに唖然として呟くと、高彬は

「水無瀬のやつ」

と舌打ちをした。

「高彬」

「ん?」

「・・・番号変えてよ」

「え」

「そのナントカさんに知られちゃったんでしょ?」

「いや、でも、それだけのことでわざわざ変えるのは面倒だよ」

「また、いつ掛かってくるか判らないし、あたし、イヤだわ」

「大丈夫だよ。もしまた掛かってきたとしても、ぼくにその気はないんだし、適当に切るから、瑠璃さんはぼくを信用して・・もら、えれ・・ば・・」

高彬の言葉が途切れがちになり

───でしょ?高彬もそう思うでしょ?

眉を上げて見せると、高彬もあたしの言わんとしてることがわかったみたいで

「わかったよ、瑠璃さん」

と深いため息を付いた。

目が合ったので

「絆、深まったかしら・・?」

顔を覗き込みながら聞いてみると

「うーん」

高彬は難しい顔をして見せ

「もう少しかな。もう少し、強固なものにしておきたい」

なんて言うので、2人して吹きだしてしまった。

目が合って、どちらからともなくキスをする。






…To be continued…


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お申し込みは、本日、午後3時まで。
(By 水無瀬煌)


(←お礼画像&SS付きです)

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Secre

ベリーさま

ベリーさん、おはようございます。

> これが平安だったらパトロンく紹介してれたら教えますのよ、と煌姫に言われそうです。笑

何にせよ、見返りをしっかり求めてくる煌姫なのです(笑)

非公開さま(nさま)

nさん、おはようございます。

お褒めの言葉、ありがとうございます(*^^)v

これが平安だったらパトロンく紹介してれたら教えますのよ、と煌姫に言われそうです。笑

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非公開さま(Mさま)

Mさん、あたくし、水無瀬煌ですわよ。
3千円払うから、藤原くんの携帯番号とメールアドレスとラインのIDを売って欲しいですって?
売るのは構わないですけどね、Mさん、大切なことを忘れてるんじゃなくて?
こう言うのって普通、言われなくても、現金で前払いするものじゃないかしら?
あたくしの座右の銘をご存知?
人を見たら泥棒と思え、ですの。
ですから、きっかり耳を揃えて3千円払っていただくまでは、藤原くんの個人情報は教える気はありませんことよ!

***

Mさん、ごめんね。
あたしも煌と親友の盃交わしたこと、後悔してるのよ・・(瑠璃より)

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