社会人・恋人編<21>

※性的な描写があります、苦手な方は閲覧ご注意ください。




「何をしたらってさ、瑠璃さん。瑠璃さんが、ぼくにしたいと思ってくれてることをしてくれたらいいんだよ」

男がして欲しいことと言ったら、極論を言えばたったひとつで、だけどそれを瑠璃さんに言うのはさすがに憚れる。

ついこの間まで未経験だった瑠璃さんにはハードルが高いだろうし、まぁ、その辺りは、ぼく自身、ゆくゆく、おいおい、ぼちぼち、と考えてたりするわけで・・・

「うん・・・」

隣から小さな返事が聞こえ────






─Up to you !Ⅱ─<第21話>






しばらくの間、口元までお湯に浸かり、何事かを考えていた瑠璃さんは、やがてそっと身体の向きを変えると、ぼくの両頬に手を添えてきた。

何をするのかが解り目を閉じると、案の定、キスをしてきた。

何だキスか、なんて思ってはいけない。

瑠璃さんからキスをしてくることなんて滅多にあることではなく、いや、もしかしたら初めてなんじゃないだろうか?

目を閉じたまま、されるがままにキスを受けていると、やがて瑠璃さんが舌を入れて来た。

小さな舌がぼくの舌に絡まり付き、ぼくとしては何とか協力体制を取ってあげているのだけど、いかんせん、不慣れな瑠璃さんは思うようには出来ていないのか、苦戦しているようだった。

ムキになってキスを続けるうち、だんだんと身体が密着してきて、しまいには瑠璃さんの乳房がぼくの胸や肩に押し付けられている。

瑠璃さんはキスに夢中なんだけど、ぼくとしてはそっちにも気がいってしまうわけで・・・

片手を瑠璃さんの乳房に伸ばしぎゅっと包みこんでみると、その手をそっと押しのけられてしまった。

どうやら文字通り(手を出してくれるな)ということみたいで、瑠璃さんなりに、計画と言うか思い描いている手順があるのかも知れなかった。

「・・・・」

これはひょっとすると、<お返し>どころか<拷問>かも知れないぞ・・・

そう思ったぼくの悪い予感は見事に的中した。

瑠璃さんが何かをしてくれる、と言う事は、裏を返せば、ぼくは何もしていけない、と言う事だったようで、いやはや、ぼくとしてはかなりの苦行を強いられることとなった。

「身体、洗ってあげるから・・・出て」

浴槽から出るように促され、もちろん言われた通りに出たけれど、本音を言えば、ここからは最短コースで行きたいくらいだった。

そんなぼくの気持ちなんか知る由もなく、瑠璃さんは泡だらけにしたスポンジを手に

「顎上げて」

なんて注文をつけてくる。

上げた顎の下にスポンジが置かれ、そのまま首筋を洗われる。

肩、腕、胸と洗われて行き、ぼくは苦悩の溜息をついた。いや、煩悩と言うのか。

何しろ、目の前では裸の瑠璃さんの形の良い乳房が揺れているのだ。

飛び散った泡がところどころ瑠璃さんの身体に付いており、その泡の付き具合が何とも絶妙で、この姿を見て平常心でいられる男なんていないんじゃないだろうか。

本人は洗う事に夢中で、その気がない分、かえってエロティックで扇情的に見えてしまう───

やがて少しずつ下に下りて行った瑠璃さんの手は、やっぱり肝心なところは素通りしていってしまった。

「・・・・」

膝まづき、せっせと脚を洗う瑠璃さんに、上から

「瑠璃さん、・・・洗い忘れてるとこ、ない?」

と聞いてみると、一瞬、手が止まり、だけど、聞こえない振りをされてしまった。

まぁ、いいけどな・・・

ぼくとしても本気でそうしてもらおうと思ってたわけじゃないし、さっきも思ったけど、こういうことは、おいおいと・・・

と思っていたら、くいと瑠璃さんが顔を上げた。

「高彬。手とスポンジ、どっちがいい?」

顔が真っ赤である。

「・・・・」

手とスポンジってことは。

これは・・・・

瑠璃さんの目はどこまでも真剣で、いやもう、まさしく戦に挑む武士そのもので、思わず笑いそうになったのだけど、でも、それよりも何だか<愛おしさ>みたいな気持ちが勝っていた。

そう。

瑠璃さんはこいう人なのだ。

不器用で真面目で、嘘も駆け引きも出来なくて、その分、ストレートに気持ちをぶつけてくる。

きっと、これは瑠璃さんなりの、精一杯のぼくへの愛情表現なのだ。

「じゃあ、手で」

瑠璃さんの頬に手を添えて言うと、瑠璃さんは真面目に頷き、そうしておずおずと手を伸ばしてきた。

「もう少し、強くても大丈夫だよ」

「う、うん・・・」

力加減が判らないのか、おっかなびっくりの瑠璃さんにそう言うと、わずかに力が加わった。

「・・・・」

なんと言うか・・・

文句なく、気持ちが良かった。

瑠璃さんはただシンプルに触ってるだけなんだけど、でも気を抜いたら、すぐにでもいきそうになってしまい、密かに歯を食いしばる。

まさしく、愛情に勝るテクニックはなし、だ。

「瑠璃さん・・、手短かに・・」

ぼくとしては、本気の訴えだったのだけど、瑠璃さんはさっきの冗談の続きと受け取ったようだった。

顔を上げないまま、手はぼくのに触れたまま、ふふ、なんて笑っている。

「・・・・」

もうダメだ。

シャワーで一気に2人分の泡を流すと、瑠璃さんを抱きかかえ、そのままベッドに連れ込んだ。

時計を見ると、10時ジャストで───

あと1時間ある。

いや、もう1時間しかない。






…To be continued…


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<読者さま選>

守弥って、高彬には「煌姫との恋仲」を疑われ、瑠璃には「由良姫への懸想」を疑われてるんですね。
一途に高彬だけが好きなのに、守弥の報われない切ない恋心・・・
と言うわけで、新連載のタイトル、決まりました。
『守弥の悲恋炎上!(爆)』←公開日(永遠に)未定。勝手に炎上しててね~、と言う感じでしょうか。


*********

「特選ジャパネスク名(迷)言集」募集中です!
これは、と思う言葉がありましたら、どしどしお寄せ下さいませ。
「読者さま選」と言う形でご紹介させていただきます。
小説ジャパネスク限定と言う事でお願いいたします。
また、私の一言コメント(突っ込み)を付けてのご紹介となりますので、ご了承ください。

*********


(←お礼画像&SS付きです)

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Secre

あさぎさま

あさぎさん、こんにちは。

> えー、何だか混乱させてしまいましたかf^_^;
> (違う意味で)とは、自分の気持ちを押しつけない高彬に、初めての事にチャレンジした瑠璃、二人それぞれ違う意味で頑張ったよねという事であります。

あぁぁぁ!そういうことだったのですね。
「頑張る」と言ったら、ソッチのことしか想像できなかった私を許してください。

> いつも不健全な方面にばかり話題を振っているから、「普通に」かわいいなあと思った事さえ、疑われてしまうのかもしれませんよねぇ(←人ごと)

いえいえ、そんなことはありません。
私の方こそ、不健全なことばかり考えているから、もう「普通」が判らなくなっているのかも知れません(←重症・・)

> 「春爛漫」、ほうらちゃんと変換はできるんですよ(笑)?

あ、出来てる(笑)

> ここはあえて「らんまん」とする方が、頭の中のオメデタイ感が伝わるのではと思ったのでござる(続・武士風)
> 危険な感じがちゃあんと伝わったようで、ある意味狙い通りですよ。ふふふ・・・。

ほんと。
「爛漫」より「らんまん」の方が、より「お花畑でうふふ~」的な感じが伝わってきます。
日本語って奥が深いですよねぇぇ。

競作大会、皆さんの作品、読ませていただきました~。
外はまだ真冬の寒さですが、私の心と頭の中は、ほんと「春らんまん」です!(笑)

非公開さま(Mさま)

Mさん。

社員旅行に清き一票をありがとうございます(笑)

>現代編と重複する部分もあるかもしれませんが、「浴衣でラブラブ」。

今まで、3度も二人の初夜を書いているんです!
何をいまさら、重複など恐れましょう(笑)
あれはあれ、これはこれ、と言う事で!(身勝手?)

>もう鷹男も守弥も、どうでもよくないですか?(笑)

嗚呼!
私がうすうす思っていたことを、Mさん、そんなにきっぱりはっきりと!!(笑)
いや~、でも、ほんと、どうせ鷹男と守弥のすることなんか空振りで終わるんだし(壮大なネタばらし)、読んでる方だって誰も「あぁ、瑠璃が鷹男に靡いちゃったらどうしよう!」なんてドキドキもハラハラもしないでしょうし、もう鷹男なんてどうでもいいんですけどね!ましてや守弥なんか(笑)

なるほど~。恋人編の番外編って感じですか。それもアリですね!
でも、本編そっちのけで、番外編ばっかり更新してしまいそう~。

ぺんぺんさま

ぺんぺんさん、こんにちは。

> 瑠璃さんと高彬のらぶらぶで毎日ポカポカです。
> 瑞月さん、ありがとうございます(笑)

いえいえ、とんでもないです。私の方こそ皆さんのお蔭で暖かい毎日を過ごさせてもらっています。

> できればこのまま春が来るまでらぶらぶしてほしいくらいです!

なんて嬉しいご提案なんでしょう~(笑)
らぶポカ、需要があって嬉しいです!

> そして皆さまの楽しい妄想コメントで更にポカポカ、
> 元気をチャージさせて頂いております。

ほんと、そうなんですよね~。
もう私も皆さんのコメントが楽しくって!まさしく「妄想は偉大なり、です!!」よね。

> バスローブ姿の高彬、思わず大興奮してしまいました(爆)

大興奮!(笑)
しちゃいますよね。
何でこんなに興奮しちゃうんでしょうね。

> ここんとこ1週間くらい体調悪くてパッとしてなかったのですが、

大丈夫ですか?
風邪でしょうか・・。この寒さだとどうしても体調不良になりますよね。
でも、バスローブ高彬が撃退してくれたとのことで良かったです!
お大事になさってくださいね。(何なら、バスローブ高彬、派遣(?)します!!)

「らんまん」ですよ~

瑞月さん、こんばんは。

えー、何だか混乱させてしまいましたかf^_^;
(違う意味で)とは、自分の気持ちを押しつけない高彬に、初めての事にチャレンジした瑠璃、二人それぞれ違う意味で頑張ったよねという事であります。
いつも不健全な方面にばかり話題を振っているから、「普通に」かわいいなあと思った事さえ、疑われてしまうのかもしれませんよねぇ(←人ごと)

「春爛漫」、ほうらちゃんと変換はできるんですよ(笑)?
ここはあえて「らんまん」とする方が、頭の中のオメデタイ感が伝わるのではと思ったのでござる(続・武士風)
危険な感じがちゃあんと伝わったようで、ある意味狙い通りですよ。ふふふ・・・。

え~これ以上発言すると、どこまでも壊れていきそうなので自主規制するとして(笑)、競作大会も開催されましたね!
瑞月さん始め皆さまの素敵作品を拝見して、またまた頭の中はすっかり「春らんまん」でございます~(笑)

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ほかほか

こんにちは(^^)
瑠璃さんと高彬のらぶらぶで毎日ポカポカです。
瑞月さん、ありがとうございます(笑)
できればこのまま春が来るまでらぶらぶしてほしいくらいです!

そして皆さまの楽しい妄想コメントで更にポカポカ、
元気をチャージさせて頂いております。
バスローブ姿の高彬、思わず大興奮してしまいました(爆)
ここんとこ1週間くらい体調悪くてパッとしてなかったのですが、
二人のらぶらぶとバスローブ高彬で一気に撃退してくれました。
妄想は偉大なり、です!!







非公開さま(Mさま)

Mさん、こんにちは。

そうなんです!
テクニックはないけど、瑠璃の愛情溢るる「手」の動き(?)・・

武士魂、とくとご覧あれ!ってな感じでしょうか。

そりゃあ高彬だって健全な男子ですもの。
『ゆくゆく、おいおい、ぼちぼち』いろーーんなこと、考えてると思います。(私は高彬は、相当スケベだと思っております。もちろん瑠璃だけに、ですけどね)
やっぱり〆はベッドかな、と思いました。
クタクタの瑠璃を、高彬、担いでチェックアウトしなきゃいけなさそうですよね~(笑)

高彬の浴衣~~。
いいですね!(いつぞやの写真を思い出しますね)
Mさん、ふと思ったんですけどね、社員旅行なんてどうですか?
向こうで(向こうってどこ?)浴衣を着るじゃないですか。
そこで、かすりもしない鷹男が、また瑠璃にいらぬちょっかいを出してきて、でも当然のように撃沈。
有能な高彬は密かに別の部屋を借りていて、夜中に抜け出して、その部屋で逢瀬・・・。(二人とも浴衣ですよ!)
明け方に部屋に戻った瑠璃は同僚に気付かれて「あら、瑠璃、どうしたの。赤い顔して・・」とか。
あ~~~、でも、こんな寄り道ばかりしてたら本筋が進みません!
連載終了に2年くらいかかってしまいそうです(笑)

あさぎさま

あさぎさん、こんにちは。

> 祝☆らぶポカ延長~!

ありがとうございます~。あさぎリーダーにそう言ってただけて光栄です!(笑)

> 存分におこぼれに預かって、夜な夜な温まらせていただいております(笑)

この大寒波ですもんね。
少しでもあさぎさんの暖房費の節約になってくれれば(?)嬉しいです(笑)

> 二人に、よく頑張ったねぇと(違う意味で)、頭をなでてあげたいですv

え?ど、ど、どんな意味ですか?!

> 連日の甘々に、頭の中はすっかり春らんまんでございます~♪(←危険)

実は私も、ちょっとおかしくなりつつあるんです(笑)
あさぎさんの「春爛漫」の「爛漫」が、「らんまん」とひらがな表記であるところが、すでに相当、危険な感じが伝わってくるんですが・・・(笑)
大丈夫ですか?ちゃんと変換、出来てます?(笑)

・・と言うのは冗談ですが、社会人編をお楽しみいただいているとのことで、拙者、嬉しい限りでござる。(瑠璃にならって、ふいに武士風)

> 今さらながら、同じジャパネスク好き・高彬好きでも、心に響く場面や好きなセリフってそれぞれなんだなあと、とても興味深いです~。

そうなんですよ、本当にハッと胸を突かれるような言葉が続々と・・・。
ジャパネスクって名(迷)言の宝庫ですよね!

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春らんまん~♪

瑞月さん、こんばんは。

祝☆らぶポカ延長~!
リクエストして下さった皆様、そして、快くお受け頂いた瑞月さん、ありがとうございます~(涙)
存分におこぼれに預かって、夜な夜な温まらせていただいております(笑)

愛しい彼女を気遣いながら、やっぱり欲に勝てない高彬も、「戦に挑む武士」さながらに一所懸命な瑠璃さんも、何てかわいらしいんでしょうねぇ。
二人に、よく頑張ったねぇと(違う意味で)、頭をなでてあげたいですv

連日の甘々に、頭の中はすっかり春らんまんでございます~♪(←危険)

「特選ジャパネスク名(迷)言集」、瑞月さん始め、皆さまの選択を拝見するのもとっても楽しいです。
そうそう、これこれ!と思うものから、このセリフを選ばれたんだなというものもあったり。
今さらながら、同じジャパネスク好き・高彬好きでも、心に響く場面や好きなセリフってそれぞれなんだなあと、とても興味深いです~。
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瑞月

Author:瑞月
瑞月(みずき)です。

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当ブログは「なんて素敵にジャパネスク」の二次小説を掲載しております。 二次小説と言う言葉を知らない方や苦手な方は閲覧ご注意ください。 また読後のクレームはお受けできません。 「ごあいさつ<最初にお読みください>」も合わせてご一読下さい。
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