***新婚編***第三十二話 月明かり ***

『なんて素敵にジャパネスク~二次小説*新婚編』





このお話には「吉野君」が出てきます。
原作とは違う形で登場しますので、原作のイメージを壊したくない方はお読みになるのをお控え下さい。




瑠璃の浮気を疑い、嫉妬心を露わにする高彬を書いています。
多少の性的な描写もあります。
この先、今までの作品に比べたらかなり苦みのある展開になるかも知れませんので、読む読まないの判断は自己責任でお願いいたします。




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***新婚編***第三十二話 月明かり ***








あ、と思った時には単は肩から滑り落とされ、両の乳房が露わになっていた。

隠そうととっさに動いた腕は、それより先に高彬に掴まれ、頭の上で壁に押さえつけられてしまう。

露わになった乳房を凝視していた高彬は、ふいに、そのままの恰好のあたしを引きずるように場所を移動した。

そこは鏡台に映り込んだ屈折した月明かりが照らす、ひときわ明るい一角で───

あたしの上半身だけが月明かりにぼぅ・・と白く浮かび上がっている。

腕を上げたまま、まるで検分するかのような高彬のするどい視線を受けていたあたしは、ようやく高彬が何をしているかが判った。

吉野君の痕跡を調べてるんだ・・・・

本当に何もなかったのか、爪痕のひとつ、甘噛みの印しの名残り───

自分じゃない男があたしの身体に残した痕跡がないかを、調べてるんだ・・・

高彬は片手であたしの両手首を押さえ直すと、もう片方の手で乳房をなぞり始めた。

それはいつもの高彬がする愛撫とは程遠く、ただ、厳しい顔で指先を這わせている。

ふいに、ズキリ、と胸が痛んだ。

───どうして信じてくれないの?どうしてそこまで疑うの・・・?

あたし、高彬が好きなのに。

吉野君とは本当に何にもないのに・・・

高彬の手が腰紐に伸び、するりと解かれると、長袴は簡単に床に落ちて行った。

「・・・・・」

高彬のしようとしてることが判り、固く目を瞑る。

思ってた通り、高彬の指が、何の準備も出来ていないあたしの身体に分け入ってきた。

指先でまさぐられた内側がキリキリと痛み、気が付いたらあたしはすすり泣いていた。

瞑った目から涙が滲んでくる。

ここまで疑われてる自分が情けなくて、哀しかった。

「・・どうして」

嗚咽とともに言葉が迸る。

「どうして、信じてくれないの・・・」

身動きの取れない格好のまま、あたしは目を見開いた。

「ねぇ、あたしたち、夫婦なんじゃないの?どうしてそこまで疑うの?あたしのこと、少しも信じてはくれないの?」

涙が後から後から溢れ、でも、両手を押さえられてるから拭えなくて、顎の下からぽたぽたと床に落ちて行く。

俯いたまま高彬は何も答えてくれない。

「調べたかったら身体中、調べたらいいわ。疚しいことなんかひとっつもないもの。でも・・・」

あたしは震える声で言い、一度大きく息を吸った。

「夫婦だったら・・・、少しでもあたしを信じてくれる気持ちがあるのなら、身体を調べる前に・・・あたしの心を調べてよ!」

泣きながらそう叫ぶと、高彬の手の力が緩んだ。

「高彬はあたしの心なんかどうでもいいんでしょ?!あたしが吉野君と接吻をしてなきゃ、閨事をしてなきゃ、それでいいんでしょ?!」

自由になった手で単を拾い上げ胸にかき抱く。

「・・・あたしが文をもらってどんな気持ちでいたかとか、そんなこと少しも気にならないんでしょ!話さなかったのは、騙そうと思ってたからじゃないわ。高彬が心配すると思ったからじゃないの!それをすぐに、浮気とか、接吻とか・・」

あたしはだん、と足を踏み鳴らした。

「高彬の馬鹿っ!もう、どっか行っちゃってよ!」

自分の口から飛び出した言葉は、刃となってそのままあたしの胸に突き刺さり、単に顔をうずめ、あたしは泣いた。





<第三十三話に続く>


明日は朝から一日出掛けてしまうので、更新できるか微妙な感じです。
短くなってしまうかも知れませんが、出来れば更新できるようにがんばります。
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(←お礼画像&SS付きです)

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Secre

非公開さま(Kさま)

Kさん、こんにちは。

リクエストありがとうございます。
書けるかどうかのお約束は出来ませんが、少し考えてみたいと思います!

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ベリーさま

ベリーさん、こんにちは。

>そりゃあもう怒り天をついてしまいますね。男の動物的本能でつい体のことを確かめられずにはいられない高彬。どうにもならないんでしょうね、理性なんかふっ飛んじゃって。

高彬は相当、激しいものを秘めた人だと思っていますので、振り切ったらこれくらいのことはするんじゃないかな、と思います。
お互いを思っているのに、すれ違う二人。
男と女。
ここを乗り越えて!と祈る気持ちで私も書いています。
今しばらくお付き合いください(*^-^*)

非公開さま(Mさま)

Mさん、こんにちは。(2通まとめての返信で失礼します)

実は新婚編を書きながら
(あー、やっぱり2人にはらぶらぶが似合うなぁ・・。早くらぶポカが書きたいなぁ)
と思っております…
書きながら、ちょっとばかり辛いです。
ともすれば社会人編に逃げてしまいそうです。
でも、ここまで書いたからには最後まで書き切るしかない、今、更新を止めたらまた長いこと書かなくなってしまう・・・
頑張って書き進めますので、よろしくお願いします(*^-^*)

ありちゃんさま

ありちゃんさん、こんにちは。

> 高彬 血がのぼって愛染明王になっちゃって、大変なことになっちゃってますね。

そうですね…
瑠璃を思う気持ちが強すぎるゆえの愛染明王なんだと思います。

> でも、その傷もお互いでしか癒せないに違いないですから…

その通りです。
この試練を二人が乗り越えてくれることを私も願いながら書き進めます!

> 待つのもまた楽しいものです。

ありがとうございます(*^-^*)

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ああやっぱり!涙
完全に度を失ってしまいましたね。高彬は、吉野君、初恋の君には敵わないとコンプレックスをずうっと抱えて瑠璃に恋をしていたわけですから、(と私は思ってました、個人的に)そんな吉野君が現れて、抱き合ってる現場を見てしまったのなら、そりゃあもう怒り天をついてしまいますね。男の動物的本能でつい体のことを確かめられずにはいられない高彬。どうにもならないんでしょうね、理性なんかふっ飛んじゃって。
瑠璃の心を信じてくれない、情けない気持ち、高彬のどうしようもなく嫉妬してしまう気持ち、思うと辛いですね。試練ですね〜っ涙 胸がつまります。
無理なさらず、家庭の事を優先させてくださいませ!

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高彬 どうする?

瑞月さん こんばんは。

高彬 血がのぼって愛染明王になっちゃって、大変なことになっちゃってますね。
相手を想うがあまりすれ違ってしまうこともあったり…
二人、どちらかが一方的に悪いわけでもないのだけど…
二人とも傷付いちゃったですね。
でも、その傷もお互いでしか癒せないに違いないですから…
どうかこの試練を乗り越えて!と祈るような心持ちでいます。

更新は無理のないようになさってくださいね。
待つのもまた楽しいものです。
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