***短編***  ~Official<1> ~ ***

『なんて素敵にジャパネスク〜二次小説』






注)このお話はミニ連載です。数回で完結予定です。
               
        






***短編*** ~ Official<1> ~ ***







身支度を済ませ、妻戸に手を掛けたところで、ふと思い付いて踵を返し几帳を回り込んだ。

昨夜、眠りに落ちる直前の瑠璃さんに

『出掛けるときは起こしてよね』

と言われたことを思い出したのだ。

枕元にかがみ込み、瑠璃さん、と声を掛けようとして思いとどまる。

何というか、あまりに気持ち良さそうな寝顔なのだ。

そっと瞼に息を吹きかけてみても全く起きる気配がなく、声を掛ける代わりに頬を一撫でし立ち上がる。

控えていた女房に合図をすると、ぼくは部屋を後にした。



*******



朝ぼらけの中を車は進む。

静けさの中に活気が混ざっているようなこの時間帯が、ぼくは割と好きだったりする。

当然ながらこの時間に参内する官人も多く、顔見知りの牛飼い童同士が挨拶を交わす声が聞こえてくる。

大内裏に近づくに連れ、だんだんと気持ちが仕事にシフトしていく。

今日は御前会議がある。

先日行われた定考について何か発言を求められるはずだから、いくつかの書類を揃えて置いた方がいいだろうな。

来月の今上の行幸の行程の最終見直しもしなければいけないし・・・

そういえば、昨日、衛士同士がトラブルを起こしたと聞いたけど、あれはどうなったのだろう。

遺恨を残さないように、双方も言い分を聞いておいた方がいいかも知れない。

物見窓を開けると、正面に大内裏を囲む築地塀が見えてきた。

敵地に乗り込む───などと言うほど大げさなものではないけれど、やっぱり身の引き締まる思いはする。

何となくいつもの癖で襟回りを整えると、これまたいつもの癖で一つ息を吐き出す。

車から降りる直前、瑠璃さんの顔が浮かび

(やっぱり、声を掛けてきた方がよかったかな?)

なんて思いがよぎったけど、まあ、もうここまで来てしまったんだから仕方ない。

瑠璃さんの寝顔を頭から追い出し、車を降りる。

さぁ───

仕事だ。





<続く>



瑞月です。

いつもご訪問いただきありがとうございます。

今回はお仕事モード──Official な高彬のお話です。

まったく女っけのない話ですが、「野郎」ばかりで仕事してる姿、案外、好きなんです。

ミニ連載です。多分、4~5話で完結すると思いますのでよろしかったらお付き合いくださいませ。

ちょっと話は変わりますが、2年程前に「氷室冴子フェア」なるものが氷室先生のお墓の近くにある新宿の書店で開催されました。

その書店には配布用のリーフレットが置いてあり、私もいただいて来ました。

あまり大っぴらに掲載していいものか判らずずっと保管していたのですが、やっぱりアップすることにしました。

こっそりと下の黄緑の「拍手お礼」に載せています。(スマホからだとちょっと見づらいかも知れません)

ただただ懐かしいです。


(←お礼画像&SS付きです)

コメントの投稿

Secre

非公開さま(Mさま)

高彬のことは、帝が放っておいてくれないのでしょうね。
すぐに呼びつけてそう(笑)
高彬って典型的なイジられキャラなんでしょうね。男からも女からも。
リーフレット、そうなんです、新装版なんです。
私の中ではもう、あの峯村良子さんのイラストしか浮かばないのですが。

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