拍手お礼SS<1>

*** 拍手お礼SSの寄せ集めです。投稿順に載せています。R*15もありますので閲覧ご注意ください ***






**** 四者面談 ****



煌姫「守弥、おまえもそろそろ現代編への出演に備えて名前を決めておいたほうがよろしいんじゃなくって?」

守弥「名前と言われましても・・・。そもそもわたくしは現代編などに出演したいと思っておりません。わたくしの終生変わらぬ願いは、ただひとえに若君にお仕えし・・・」

煌姫「ほっほほ。知らぬは守弥ばかりなり、ですわね。おまえの大切な若君、右近少将さまも現代編に出ておられるのですわよ」

守弥「な、何ですと!そんな・・・若君がこの守弥に内緒で現代編に御出演など・・・。嗚呼、若君は変わってしまわれた。不良になられた・・・」

煌姫「早くしないと、瑠璃姫との間に子どもでも出来てしまいそうな流れですのよ」

守弥「や、ややが?!」

煌姫「だからおまえも早く名前を決めなさい。さ、瑠璃姫。この者に現代編での名前をつけてやって下さいな」

瑠璃「そうねぇ。煌姫は『水無瀬の煌』をシャッフルして名関亜実だから、おまえは守弥だから・・・・ヤモリ、ね。どう?ヤモリっていい響きじゃない」

守弥「・・・なにやら爬虫類のような名前ですね」

小萩「おまえは姫さまから名前までいただいて、なにをグズグズ文句を言うのです。ヤモリ、結構じゃありませんか」

守弥「いえ、わたしは別に、文句を言ったわけでは・・・」

瑠璃「そうね。確かに人間ぼくないわね。じゃあ・・・・、謎の台湾人『モリ・ヤー』にしよう」

一同「・・・・!」


おしまい♪


もしも現代編に守弥が出ていたらどんな名前だったかな・・・と考えていたら、こんなシーンが浮かんできました(笑)










*** Happy Halloween! ***


帰宅するなり、さっきから難しそうな本や書類に目を通している姿をじっと見る。

「何か飲む?」

「いや、今はいいよ」

「お腹、すいてない?」

「大丈夫」

返ってくるのは何ともそっけない言葉ばかり。

背中から抱きつくと、秋の匂いがした。

「・・・Trick or Treat」

呟いてみる。

「Trick or Treat」

お菓子くれなきゃ、イタズラするぞ。

脅してみても、知らん顔して相変わらず本と書類に集中してる。

あたしを見てよ。

構ってよ。

「・・・・・」

寂しくなって離れたら、もっと寂しくなってきた。

外の風の音に気を取られ立ち上がろうとした一瞬ののち、抱きすくめられた。

「・・・お菓子とイタズラ、どっちも捨てがたいな」

笑いながら耳元で言われ、あたしは嬉しくって息がむせてしまう。

───── お菓子みたいに食べられて、好きなようにイタズラされて。

魔女もお化けも、高彬の味方みたいね。













*** 秋の、もみじ葉<朝の光景> ***<R*15>



すっかり身支度を整えたぼくは小萩の先導で妻戸に向かいかけ、ふと足を止めた。

部屋を横切り几帳を回りこんで、そっと膝をつく。

───── 寝乱れた衾の中、まだ眠る瑠璃さんの姿があった。

そっと頬に触れると思いのほか冷たくて、秋の空気の冷たさを知る。

瑠璃さんの寝顔はあどけなくて、ぼくは小さく笑った。

「行ってくるよ」

囁いて立ち上がりかけると、気配に気づいた瑠璃さんが薄く目を開けた。

「・・・高彬・・。もう、行くの?・・・待って、今、起きるから」

「瑠璃さんはまだ寝てなさい。・・・疲れただろう」

気だるそうに起き上がろうとする瑠璃さんに言うと、コクンと頷いてそのまま横になった。

その素直な様になんとも笑みを誘われる。

「今日はなるべく早く帰るから」

声を掛けると、瑠璃さんは早や目を閉じていて、聞こえているのかいないのか、それでも頷いている。

規則正しい小さな寝息とほどけた唇のアンバランスさに、瞬間、昨夜の姿態が浮かび、慌てて奥歯を噛みしめた。

吸い込まれるように、接吻をする。

深くなりそうなところを理性で押しとどめた。

無防備に開きかけている単の胸元を合わせ、衾を掛け直してやったところで立ち上がる。

小萩に合図をして妻戸をあけて外に出ると、庭の紅葉が目に飛び込んできた。

折からの風に吹かれ、遠くで真っ赤なもみじの葉が舞っている。

ここ数日の寒さで急に彩づいたのだろう。

どうやら秋も深い。














*** 君は知らない ***



「何、これ」

「これ?ハロウィンパーティーにね、誘われたの」

「ハロウィンパーティー?誰に」

「亜実によ。高校最後のハロウィンなんだから、皆で仮装してパァーとやりましょって」

「で、これが衣装?」

「うん」

瑠璃さんのカバンからはみ出している黒い物体を指差すと

「学校の帰りに寄るから持って来ちゃったの」

ペロっと舌を出して、瑠璃さんはカバンから黒の物体を取り出して胸に当ててみせた。

「どう?猫になるの」

「猫?」

「亜実がね、魔女なのよ。だから猫、黒猫。・・・・耳もあるのよ」

そういってカバンから黒い耳を取り出す。

「黒いミニドレス着てシッポ垂らすの。で、耳。・・・どう?黒猫に見えるでしょ?」

黒い耳を頭につけて、瑠璃さんは笑った。

あまりの可愛いさに、思わず目をそらす。

「・・・パーティーってどこで」

「ホテルのラウンジ借りきってって言ってたわ」

「そんなとこ、高校生だけじゃ無理だろう」

「高校生だけじゃないもの。亜実って顔広いでしょう。大学生やサラリーマンも来るんですって」

「サラリーマンて・・・男も来るのか」

「亜実ったら『あたしが声掛けたら、これくらいの男の人はすぐに集まるのよ』なんて自慢してたわよ」

「・・・・・」

黒猫になった瑠璃さんを、男どもが見るって言うのか。

冗談じゃないぞ。

「ねぇ、高彬。明後日の土曜日、うちで数学教えてくれるって言ってたでしょ?一緒に英語も・・・」

「・・・悪い。その日、予定が入った」

「えーっ、・・・じゃあ日曜日は?」

「予定がある」

ウソだ。予定なんてない。

「高彬に教えてもらえると思って当てにしてたのに」

瑠璃さんは唇を尖らせた。

「ハロウィンパーティーなんて行ってる時間があったら、自分で勉強したらいいだろ。瑠璃さんは少し遊び過ぎだ」

「なによ、急にエラそうに。高彬の怒りん坊!」

足早に歩くぼくの後ろから、むくれた瑠璃さんの声が聞こえてきた。


ぼくの不機嫌の理由も。

ぼくが瑠璃さんを好きなことも。


────君は知らない。










*** 夜半(よわ)の月、消えて ***




「瑠璃さん」

ちょんちょんと頬をつつかれて、ハッと目を開ける。

いけない、眠りかけていたみたい。

「そろそろ戻らないと・・・」

昨夜、いつになくノッてしまったあたしたちは、眠ることなく夜を明かし、気づいたらすっかり外は明るくなっていた。

皆が起きだす前に三条邸に戻らなければ。

そう思うのだけど、思うように身体に力が入らない。

「あーあ、今日はこのままこうして瑠璃さんと過ごしたい」

ごろんと寝返りを打ちながら高彬が言い、そのまま抱き寄せられた。

「だめよ。風邪も治ったんだし仕事、行かなきゃ」

開いた単のあわせ、ちょうどあたしの目の前には高彬の喉があり

「こうしてると暖かいな」

しゃべると、言葉に合わせ喉元が上下している。

「そうね」

笑いながら答えると、高彬はもっと暖を取るかのようにあたしの頭を抱え込んだ。

「瑠璃さん」

ぴたりと耳が胸に付いているせいなのか、いつもと違う声に聞こえた。

びっくりするほどではないけれど、でも、すこぉし不思議な感じ。

「ね、もう一度言ってみて。瑠璃さんって」

顔を上げてお願いしたあと、また耳を密着させる。

「瑠璃さん」

やっぱり違う。

高彬の身体の中から声が聞こえてくる。

「もう一度」

「瑠璃さん」

「もう一度」

「瑠璃さん」

身体から身体に、音が入ってくるみたい。

面白がって繰り返していたら

「何がそんなに面白いのさ」

高彬が呆れたように聞いてきた。

「こうやってね、耳を付けて聞くと違う声に聞こえるのよ。やってみる?」

「うん」

頷いた高彬が位置を少しずらし、あたしの胸に耳を当てた。

「いい?」

「いいよ。何か言ってみて」

「高彬」

返事がない。

「・・・どう?違うでしょ」

高彬が小さく頷いた。

黙っていたら

「もう一度、言って」

そのままの体勢で言う。

「高彬」

「もう一度」

「高彬」

「もう一度。・・・もっとゆっくり」

高彬の息が胸にかかって、少しだけゾクっとした。

「た、か、あ、き、ら」

一言一言、区切ってゆっくりと言ってみる。

顔を上げ、あたしを見た高彬は。

────男の目をしていた。

「・・・・」

至近距離で見つめられ言葉を失う。

男の目をした高彬は、その目のままに、手慣れた男の動作で容赦なくあたしを捕らえ───。

「瑠璃さん・・・」

優しい、いつもの声であたしの名を呼んだ。












*** 年下の男の子 ***





ぼんやりと机に向かう。

いくら数字を目で追ったって頭になんか入ってこない。

なーにが「悪い、予定が入った」よ、あの馬鹿。

あたしに数学教えてくれるって言ってたじゃない。ウソつき。

あたしとの約束より大事な予定があるなんて生意気なのよ。

────はぁ・・・

あたしは大きく息を吐いた。

強がってみたところで、自分の心に嘘はつけないのね。

今日、すごく楽しみにしてたのに。

ジャックオランタンを型取ったクッキーだって焼いてたのに。

あたしは部屋に適当に放ってあった猫の耳を手に取った。

鏡の前で頭に乗せてみる。

高彬に見て欲しくてわざわざ持って行ったのに。

何さ、すぐに目をそらしちゃって。

「似合ってるよ」とか「可愛いよ」とか、それくらいのことが言えないもんかしらね。

勝手に怒り出しちゃってさ。だいたい高彬は・・・・

「姉さん」

ガチャリとドアが開いて融が顔を出した。

「高彬が来てるよ。勉強教えてもらいなよ」

後ろからまだ不機嫌そうな顔をした高彬が現れた。

「・・・何よ、あんた、予定があったんじゃないの」

「・・・なくなった」

「ふぅん」

とりあえず2人で机に向かう。

「で、どこがわからないの」

「そんな・・・怒った声で聞かれても答えられないわよ」

「怒ってないさ」

「ウソよ、この間からなんか怒ってる。変だもの」

「・・・・・」

「何かあるなら言ってよ」

「・・・・・」

「ねぇったら」

「どうだった・・・その・・・パーティー」

言いづらそうにぼそぼそと言う。

「へ?」

「だから・・・ハロウィンパーティー」

あたしはぽかんと口を開けた。

「やだ、あんた、まさかハロウィンパーティーに行けなかったから怒ってたの?」

「え・・・」

「もうー、だったら言いなさいよね。ぼくも行きたいって」

「いや、その・・」

ふふふ、高彬ったらそんなことで怒ってたのね。

そうよねぇ、しっかりしてるように見えても、なんたって年下だもんね。

「ねぇ、じゃあ2人でパーティーしましょうよ。あたし、猫になってあげるから。衣装もあるし」

高彬はどうしようかしら。

部屋を見渡しても高彬が仮装できそうなものは・・・

あぁ、これがいいわ。

パーティーでもらってきた伊達メガネを手渡す。

「あんたは・・・そうね、家庭教師でいいわ」

「家庭教師・・・」

「そう。かけてみて」

────無造作なしぐさでメガネをかけた高彬に。

一瞬、見惚れて、あわてて目をそらす。

「ちょ、ちょっと着替えてくるわね」

バタンとドアを閉め頬に手をやった。

何さ、年下のくせに。

いつのまに、あんなにかっこよくなっちゃってさ・・・。











*** その衝動 ***<R*15>






─────「高彬」

胸にピタリと付けた耳から瑠璃さんの声が聞こえてきた。

柔らかな感触、鼻をくすぐる甘い匂い、ぼくの名を呼ぶ声・・・。

そのすべてがぼくの五感を刺激する。

「もう一度」

「高彬」

感覚が研ぎ澄まされて行くのがわかる。

「もう一度。・・・もっとゆっくり」

ぼくはさらに耳を密着させた。

「た、か、あ、き、ら」

一言一言、ゆっくりと言うたびに、瑠璃さんの胸が小さく上下する。

その動きと声がひどく官能的で、ふいに衝動が湧き上がってきた。

なじみのある、だけど自分自身では制御できない衝動が。

その衝動のまま動き、ふと目があった瑠璃さんが、どこか怯えた目をしていて我に返った。

あぁ、まただ。

優しくしたいのに。

ただ、好きでしょうがないだけなのに。

いつも空回りしてしまう。

「瑠璃さん・・・・」

許しを請うように名前を呼ぶと、瑠璃さんは、優しくいつものように抱きしめてくれた。














*** 深夜2時 ***




「ねぇ、じゃあ2人でパーティーしましょうよ」

瑠璃さんのそんな言葉で始まった数日遅れのハロウィンパーティー。

パーティーと言ったって、黒猫に着替えた瑠璃さんと、伊達メガネをかけたぼくの2人で何をするわけもなく。

結局、その格好で瑠璃さんに勉強を教えていたら、途中で融が「ぼくにも教えてよ、高彬」と部屋に入ってきた。

瑠璃さんが黒猫になっている以外、さしていつもと変わらない土曜日になった。

遅くなったぼくは、夕飯をご馳走になり、そのまま泊まっていくのもいつものことだ。

ふたつ向こうの部屋には瑠璃さんが寝ている。

黒猫姿の瑠璃さんが頭から離れない。

瑠璃さんの喉、首筋、腰、うなじ、耳たぶ・・・

やけに喉が渇いて、寝返りを打つ。

いっそ瑠璃さんが本当に黒猫だったらいいのに。

そうしたらぼくは片時も離さない。

出掛けるときは、首輪を付けてゲージに閉じ込める。

エサも水も、あげるのはぼくだけだ。

そこまで考えて、自分に呆れる。

どれだけ瑠璃さんが好きなんだと、自分に呆れる。

なのに、ぼくは動かない。

10歩歩けば、瑠璃さんがそこにいるのに。

ドアを開けて10歩歩けば、瑠璃さんがいるのに。

それをしないぼくは、はたして紳士か、意気地なしか。

自問自答する───── 

深夜2時。







(←お礼画像&SS付きです)

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Secre

maiさま

> 横の拍手を押したら、

そうなんです、横の方の拍手ボタンなんです。まぎらわしくてすみません。
更新したときは「更新情報」内でお知らせしますので!

>うわあ、読みたい!と叫んでいましたが、聞こえたようですね(笑)

はい、ばっちり聞こえてきましたよ!(笑)

No title

拍手お礼SSのアップありがとうございます!拍手お礼SSが更新されているとは知らなくて、先日試しにここの拍手じゃなくて横の拍手を押したら、新しいお話が…。そして、下のコメントを見ると、どうやら知らないお話があるようで、うわあ、読みたい!と叫んでいましたが、聞こえたようですね(笑)いろいろ、楽しんでいます!
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