後記&未来予想図

瑞月です。

現代編にたくさんの拍手やコメントをありがとうございました!

原作を読んだ時から、その後の鷹男のことはずっと気になっていました。

原作シリーズは最初から4部作を予定していて、瑠璃視点・守弥視点・高彬視点、そして最後に鷹男視点で、と考えていました。

8巻ラストでは、高彬も一命を取り止め、承香殿にもご懐妊の気色あり・・・と言う希望の見える終わり方でしたが、それでも鷹男本人は救われないままだなぁ、と思っていました。

そして何とか鷹男を救ってあげたいとあれこれ考えたところ、鷹男の苦しみと言うのは、実はあのラストの後から始まったのではないか、と思うようになりました。

つまり、承香殿が子どもを生んだ後から彼の真の苦しみが始まったのではないか、と。

その時点で鷹男は東宮をまだ自分の子だと思っていたわけで、二人目が生まれたから、一人目が亡くなったことを忘れられるなんてことになるわけないですし、それどころか、自分の子どもへの感情の違いに驚いたのではないでしょうか。

ラストの辺りが(女御と東宮を殺された)嵐のような苦しみだとしたら、それからの苦しみはひたひたと忍び寄ってくるような静かな苦しみ。

皇子が生まれたことでは救われないないどころか、皇子が可愛ければ可愛いほど、相反するように強まる苦しみ。

父親として愛せなかった、救ってやれなかった苦しみ。自己嫌悪。

そういう苦しみの中で真相を聞かされた時、鷹男は二重、三重の意味で救われたのではないかと思います。

原作の中で瑠璃は

『あたしも夫ある身とは言いながら、精一杯、慰めるわ。そうして、いつか大人になった鷹男に、そっと真実のことを話すわ』

と言っていますが、真相を伝えるのは瑠璃ではなく、高彬しかいないだろうと思っていました。

(それにしても年下の瑠璃に『大人になった鷹男に・・・』と言われる鷹男って・・・)

そして、高彬も自分の決断で伝えて欲しいと思っていました。

伝えるなら今だ、の判断はやはり臣下として鷹男を気遣い、いつも見守っている高彬にしか出来ないと思います。

なので、今回の話には瑠璃は出てきません。

伝えた後、三条邸に戻った高彬は瑠璃に

「今日、・・・お伝え申し上げたよ」

と静かに主語を省いて話し、瑠璃もあれこれ聞かずに黙って頷く・・・と言うイメージでしょうか。

瑠璃も高彬の判断を信じているんですね。

鷹男と高彬、帝と臣下、義兄弟、二人のこの空気感には、ちょっと瑠璃にも入って欲しくないなぁ・・と思ったのです。

個人的には、瑠璃に向かって

『だからわたしは瑠璃姫が好きなのですよ』

なんて意味深なこと言ってる鷹男よりも、高彬といる時の鷹男の方が好きです。

今後は瑠璃にちょっかいは出してほしくないなぁと思います。

「瑠璃姫は元気かね」

と高彬に聞くくらいにとどめてほしいです。

そして、高彬にも無用な嫉妬深さは卒業してもらいたいと思います。(可愛いヤキモチくらいならいいですけど)

だって、この事件で2人の絆もまた深まったわけですし、高彬にだってもっと自信を持ってもらいたいです。

なんて言うか男として夫としての自信と言うか。

帥の宮編って、裏テーマとして「男たちの成長」があると思います。

帥の宮、鷹男、高彬、融・・・

事件が一段落して、元の日常が戻ってきたとして、そこには成長した男たちがいて欲しい。

帥の宮には絢姫が、高彬には瑠璃が、融には(恋の始まりだけど)由良姫がいて、それぞれが愛する人を守るために頑張って、だけど、鷹男にはそこまでの守りたい人がいなかったんですね。この話しの時点では。

だから鷹男には、苦しみが遅れてやってきたわけです。

事件の最中、鷹男はすっかり蚊帳の外で、すっかり能天気な感じで書かれていたり、ヒス起こしたり・・・そんな風にしか書けなかったのは仕方なかったんだと思います。

冒頭に「・・鷹男本人は救われないままだなぁ、と思っていました」と書きましたが、仕方なかったんですよね。

鷹男が救われ成長するのは、物語が終わったずっと後だと思うので。

長くなってしまったので、後編に続きます。

次回は、瑠璃と高彬の未来予想図について考察したいと思います。








(←お礼画像&SS付きです)

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うどんさま

うどんさま。

ご訪問&コメントありがとうございます。

> 全てを忘れ、読ませていただいて、本当にもう、初夜編なんかは小鼻膨らまし、ニタニタさせてもらいました。

ありがとうございます!
楽しんでいただけたようで私も嬉しいです。

またお立ち寄りくださいね。

茜紫さま

茜紫さま。

ご訪問&コメントありがとうございます。

> 大人になった今、アンコールまでを読み返したらもう、止まらなくなって、その日のうちに残り7冊をネットで注文してました。

これぞ大人の醍醐味ですよね(笑)

>私は成長期にこの作品に出会えて本当に良かった、と思いました。

いつ読んでも新しい発見のあるジャパネスクですが、思春期に読むのは、また格別な意味があると思います。

> そしてつい先週ですが、こちらのブログを見つけ、これもまた初めから全部読ませて頂きました。考察がどれもとても興味深いです。

まぁ、ありがとうございます。
たくさん記事があるので、とても大変だったと思います。

> 高彬が、その、瑠璃さんに積極的なのも嬉しい(笑)

ふふふ。そう言っていただけると・・・・もっと積極的にしてしまいそうです。

> これからも楽しみにしてます(*^^*)

はい、ありがとうございます。またお立ち寄りくださいね。

ももさま

イベントお疲れ様でした!
ももさんの日頃の行いのお陰で晴れましたね♪

> やっとひと段落したので、また日参させていただきます^^

はい、お待ちしておりま~す。

夕湖さま

> その人のためなら命すら賭けられる相手が二人もいるんですもんね。しかも、同性異性両方。

異性って鷹男のことですよね?
私はですねぇ、高彬は鷹男には命はかけてないと思ってるんですよ。
高彬は小さい頃から「帝に仕えることは貴族として当然」のこととして教育されてきて、そこからの忠誠心だと思うんです。
「命を賭けるくらいの意気込み」で仕事はしてると思いますが、鷹男に命は賭けてないんじゃないかなぁ・・・と。

いや、案外、賭けてたりして(笑)

遅ればせながら、こちらのブログを最近知り、グイグイと瑞月様のかかれる世界へと惹きつけられました。
全てを忘れ、読ませていただいて、本当にもう、初夜編なんかは小鼻膨らまし、ニタニタさせてもらいました。
ありがとうございました。

初めまして、こんにちは。
私は新装版が全巻発刊された頃に、虜になりました。当時の子供のお小遣いでは全巻買えなくて、続アンコール以降は友達に借りて読みました。
大人になった今、アンコールまでを読み返したらもう、止まらなくなって、その日のうちに残り7冊をネットで注文してました。
もう美しくて哀しくて楽しくて。私は成長期にこの作品に出会えて本当に良かった、と思いました。
そしてつい先週ですが、こちらのブログを見つけ、これもまた初めから全部読ませて頂きました。考察がどれもとても興味深いです。
文章も、まるで氷室先生が書いていらっしゃるかのようで、、、。原作の世界観そのままで読めなかった部分が読めて嬉しいです。
高彬が、その、瑠璃さんに積極的なのも嬉しい(笑)
これからも楽しみにしてます(*^^*)

No title

瑞月さまこんばんは^^
鷹男はそこまで愛する人がいなかった。その時点までは。
本当にその通りですね。皇子様が生まれて愛を知る鷹男。
う~ん!とても深い考察ですね。
私も色々考えさせられました^^
高彬と瑠璃の未来予想図も楽しみにしていますね。
やっとひと段落したので、また日参させていただきます^^
コメントもありがとうございました!!
おかげさまでがんばれました~^^

男たちの成長…。なるほど、そうですね。融くんすら成長しましたもんね。
しかし、高彬は心豊かな人ですね。
その人のためなら命すら賭けられる相手が二人もいるんですもんね。しかも、同性異性両方。
なんてことを、今初めて思いました。いや、深いです。
未来予想図、私も常々妄想してます。楽しみにしております。
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瑞月(みずき)です。

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