社会人・恋人編<90>

まどろみの中、何かの物音を聞いた気がして薄っすらと目を開ける。

目の前には人肌があり、ぼんやりとした頭で

(あぁ、そうだわ。ここは高彬のマンションで・・)

会社帰りに高彬のマンションに寄って、守弥からの電話の後、成り行きでリビングでそのまま・・・

そこまで思ったところで、また、すぅっと眠りに引き込まれ───






─Up to you !Ⅱ─side R <第90話>






次に目が覚めたのは、高彬の声でだった。

「・・・さん、瑠璃さん。今日は泊まって行く?寝るならちゃんと寝ないと風邪ひくよ」

言いながら毛布を肩まで引き上げてくる。

確かに剥き出しだった肩はひんやりと冷たく、思わず肩をさすると、高彬の腕が回り抱き寄せられた。

目の前に裸の高彬の胸がある。

「今・・・、何時かしら?」

肌に頬を当てると温かくて、このまま、また眠りに引き込まれてしまいそうになる。

「11時過ぎだよ。11時10分。遅いし、今日はもう泊まって行ったら」

「うーん・・・」

少し考えて

「帰る・・・」

あたしは目を閉じたまま言った。

「明日、また病院に付き合ってあげるって言っちゃたのよ、政文に」

「え、何で。子どもじゃないんだし・・・」

「東京の病院は広くて良く解りません、なんて言うんだもの」

「何言ってるんだよ、あいつ。京都と変わらないじゃないか」

「ふふふ、まぁいいじゃない。実はね、明日、小萩を連れて行くつもりなの。ちょっと、あの二人、気になるから」

「なるほど」

「あたしは病院まで連れて行って、そのまま抜けてくるつもり」

「そうか」

「だから、会社には遅れずに行けると思うわ。遅れそうだったら連絡入れるから」

「うん」

着替えようと身体を起こしかけ、そう言えば服一式はリビングにあることを思いだした。

毛布を身体に巻きつけ、リビングに向かうと、後から来た高彬は下着を付けていて、あたしと一緒にリビングで脱いだはずなのにどうして・・・

と考えて

(そっか、高彬は寝室にいくらでも替えがあるんだわ)

と気が付いた。

毛布に包まりながら下着を身に付けようとしてると、高彬が手を伸ばしてくるので、なかなか思うように行かない。

「もうっ!下着くらい普通に着けさせて」

文句を言いながら攻防戦を繰り広げ、何とか着替えに成功する。

着てる最中、あちこちキスをされてしまったけれど。

じゃれ合いながら玄関に行き、そこで本日、最後のキスをして、クルマで家まで送ってもらう。



********



「いい?なるべくあたしの後ろに隠れてるのよ」

翌朝、病院の前で政文を待ちながら、あたしは小萩に言った。

今日のことを小萩に伝えたら、満更でもなさそうな感じで付いてきたので、もしかしたら政文にもチャンスがあるのかも知れない。

少しすると向こうからタクシーがやってきて、下り立ったのは、思ってた通り政文で

「瑠璃さま、おはようございま・・・うわぁっ!」

挨拶の途中で身体をずらすと、政文は大きく身体をのけぞらせた。

「こ、こ、小萩さん・・・!」

「今日はあたし、仕事が忙しくて休めないのよ。だから代わりに小萩に付き添いをお願いしたの」

「は、は、は、はいっ」

「小萩、よろしくね。診察終わったら、お昼でも食べてきたらいいわ。きっと政文が、付き添いのお礼に奢ってくれるはずよ。そうよね?政文」

「もちろんです!」

正面玄関から入って行く2人を見送り、回れ右をしようとしたところで

(あら?)

あたしは目を凝らした。

「・・・」

受け付け用の窓口に並んでるあの人・・・

広報課の阿矢さんじゃないかしら?






…To be continued…


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