内大臣と右大臣

内大臣と右大臣。

言わずと知れた、瑠璃父と高彬父です。

小説一巻では、瑠璃父は大納言でした。

その時は身分的には、高彬父の方が上でしたが、瑠璃父が内大臣に昇進したことによって、ほぼ同等になりました。

小説の中で二人の年齢は書かれていませんが、おそらく瑠璃父の方が若いと思われます。

内大臣にとって瑠璃が長女なのに対して、右大臣にとって高彬は7番目の子。

右大臣は守弥からも『老人の世間話やグチの相手を、いつまでもしていられるものか』と言われているし、やはりそれなりの年なのでしょう。(それにしても、主家の主人を老人呼ばわり・・・さすが守弥だ)

若くして(推定30後半から40くらい)で内大臣になった瑠璃父は、やはりかなり出世が早いですね。

瑠璃の家は「摂関家の流れをひく」家で、瑠璃の祖父は関白左大臣だったそうだし、確かに家柄はかなり良かったんでしょう。

フィクションとノンフィクションを交えて考えるのはナンセンスかもしれませんが、おそらくは藤原道長の家の流れなのかな、と思います。

ご存知、藤原道長は「この世をば 我が世とぞ思う・・・」と言う歌を残した人で藤原家の中でも栄華を極めたお人です。

だから瑠璃父は苦労なくして、とんとん拍子に出生街道まっしぐらだったんでしょう。

対して、高彬父である右大臣はどうかと言うと、この人はかなり出世欲が強かったのではないか・・・と思われます。

そう思う理由に、小説二巻(唯恵事件)の中で大皇の宮がこんなことを語っているのです。

8年前、東宮(鷹男)が病気で危篤状態になったとき、次の東宮問題で、前左大臣と右大臣が、あわやの掴みあいになった、と。

8年前の右大臣が、高彬父であったかどうかは書かれていないのですが、「瑠璃姫にアンコール!」の中にはこんなことが書かれています。

25.6歳くらいの聡子姫が、涼中将を見初めたが18歳のとき。

つまりは7.8年前。

高彬は『いいたかないけど、父上も母上も、けっこう右大臣家の威光をちらつかせて、縁談を進めたと思うよ』と言っているので、その頃、すでに高彬父は右大臣であったことがわかります。

唯恵事件から見て「アンコール」は半年〜1年後の話なので、その時間差を考慮したとしても、やはり掴みあいをしたのは、高彬父なのでは・・・と思えるのです。

でも、高彬と瑠璃、血筋で言ったら、高彬の方が少し上なのもかも知れません。

なぜかと言うと「白梅院」と言う名称です。

当時、「院」とつけてよかったのは、皇族がらみのお邸だけだったそうです。

源氏物語の中で、光源氏が建てたお屋敷を「六条院」と言うのは、源氏が親王(天皇の皇子)だったからなんですよね。

もしかしたら亡くなった大尼君(高彬の祖母)が皇族で、高彬の祖父に降嫁してきたのかな・・・と思っています。(高彬母は宮腹の姫と書いてありますし)

大尼君は兵部卿宮と許されぬ恋に落ちていたと言うし、でも、周囲の反対で結婚できなかった、ということは、高彬祖父と政略結婚させられてしまったんでしょうね。
(だから、昔の恋の思い出に、高彬と二の姫を結婚させたがった)

もしそうだとすると、そんなところからも、皇族と太いパイプを持って、権力を握ろうとしている姿がうかがいしれます。

娘(公子姫)も入内させてますしね。

そんな気がさらさらない瑠璃父とは対照的です。

当時の貴族としては、右大臣家の考え方がごく当たり前で、瑠璃父や高彬みたいな方が変わってるんだと思います。

あの時代、「家柄」「血筋」「身分」というのは、かなり複雑にからみあっていて、たとえば煌姫は血筋はいいけど(宮家だから)零落してるから家柄なんて、あってないようなもんですしね。

だから、右大臣家と内大臣家をどちらが京で一番の名門か、が決められないんだと思います。

よく「京でも一・二を争う」って表現が出てきますが、まさしくそんな感じだったんでしょう。

ちなみに「紅梅殿(こうばいでん)」と言うお屋敷が、実在したらしいですよ。

なんでも紅梅が見事なお邸だったとか。

氷室先生も、そんなのをヒントに「白梅院」を考えたのかなぁ・・・なんて思いをはせるのも、なんだかとても楽しいのです。


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