好きな台詞&ご挨拶

瑞月です。

いつもご訪問ありがとうございます。

「高彬・初夜編」を連載中ですが、ひとまずお休みをして、今年最後の記事は久しぶりの雑記で締めくくりにしたいと思います。

ジャパネスクの中には印象に残る台詞(言葉)がたくさんあり、ざっと思い浮かぶだけでも

「ぼくで我慢しなよ」

「ぶっちぎりの仲よ!」

「要するに瑠璃さんは瑠璃さんで、ぼくはそういう瑠璃さんがいいなと思う」

「あんたがいれば、右近少将でなくてもいいのよ」

この他にも瑠璃母の「お睦み遊ばして」や煌姫の「白いご飯をおなかいっぱい食べて見せますわ!」などなど・・・。

どれも印象深い言葉ですが、上記以外でとても印象深い台詞があるのです。

それは

「ほんとね、ほんとにお約束するわね。ずっと一緒ね。死んだりしないでね」

です。

ご存知、「ぼくがずっと一緒にいてあげるから」となぐさめた高彬に、瑠璃が返す言葉です。

回想シーンでしか出てこない台詞ですが、とても好きな言葉です。

瑠璃は高彬にだから言ったんだろうなと思えるからです。

瑠璃は吉野君にプロポーズされた時

「結婚のケの字も知らなかったけど『女の勘』がものを言って、何か良いことを言われたと思った」

と言っていることからもわかるように、きっとそういう『勘』は小さい頃からあったんだと思います。

瑠璃は女の勘で「高彬にだからこそ」言ったんだと思います。「ずっと一緒ね」と。

いくら泣いてる時になぐさめてくれたとしても、ピンとこない相手に「ずっと一緒ね」なんて絶対に言いませんよね。

三条邸に遊びに来てたのが、他の貴族の子どもだったら、瑠璃は言わなかったと思います。

その後、瑠璃は言ったことをコロッと忘れたりしてましたが、2人はもう出会った時からお互いにビビッときてたんでしょう。

瑠璃は最後に「あんたが右近少将でなくてもいい」と言い、この台詞は第一話に瑠璃が高彬との結婚を決めた理由──右大臣家の4男だし浮気しそうにないし──と言う打算を覆した台詞のようにも取れるのですが、でも、実は最初の「ピン」と来た気持ちを違う言葉で言っているだけだったんですね。

瑠璃は最初から、高彬その人に心を預けていたんだと思います。

この人は信用して良い人だ、と『女の勘』が無意識に告げていたのでしょう。

「ずっと一緒にいてあげるから」と言った高彬にも、「ずっと一緒ね」と言った瑠璃にも拍手を送りたいです。

これ以上の素直なプロポーズってないです。

お互いに言い合ったというところが最高に素敵だと思います!

やっぱり、瑠璃と高彬はいいですね。大好きです。

大好きと言う気持ちだけで続けてきたブログですが、いつも訪問いただいている皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。

今年もたくさんコメントや拍手をいただき、同じジャパネスク好きな方と交流でき、とても楽しい時間を過ごすことが出来ました。

皆さん、ありがとうございます。

来年は引き続き「高彬・初夜編」と、そして「冬はつとめて」をお届けできたらと思っています。

ただ、私事ですが、年明けに母の手術の予定が入っており、もしかしたら年初の更新が少し遅くなるかもしれません。

その時はすみません。

お正月中に少しでも書き進めて、なるべく早めにアップしたいと思っています。

それでは皆さん、今年一年、お付き合いいただきありがとうございました。

良いお年をお迎えください。




瑞月

(←お礼画像&SS付きです)

謎・・・4

すみません、謎シリーズ続きですが、気になってることを年内に書いておこうと思いますのでお付き合いください。

今回の謎は「なぜ瑠璃には、乳母及び乳兄弟がいないのか」です。

このことについては、まったくと言って良いほど原作で語られてはいません。

唯一、高彬と瑠璃が

「あんたに乳兄弟なんていたの?」

「普通はいるよ。瑠璃さんは育ったのが吉野だからいないだけだよ」

と言うような会話がなされているのが、瑠璃の乳兄弟について語られているシーンです。

「乳兄弟」についての、高彬のこのセリフの考察は後ほど述べるとして、まずは瑠璃に乳母がいない理由を考えていきたいと思います。

一口に「いない」と言っても「最初からいなかった説」と「最初はいたけど、何らかの理由でいなくなった説」が考えられると思います。

ますは「最初からいなかった説」。

今と違って良質な粉ミルクのなかったこの時代、誰かはお乳をあげたはずでしょうから、乳母がいなかったとしたら普通に考えたら瑠璃母ということになります。

「我が子は自分で育てます!」と言う信念で、自分の手元で育てたということも充分ありえるとは思います。

ですが、瑠璃と融が年子であることを考えると、そう長い期間、お乳をあげていられた体調ではないと思いますので、ちょっとこの説は苦しいかな、と思います。

となると「最初はいたけど、何らかの理由でいなくなった説」になるのですが、この「何らかの理由」。

これはズバリ

「瑠璃父が乳母に手を出したから」

と言うのはどうでしょうか。

瑠璃父は、ある日、ふらふらと瑠璃の乳母に手を出してしまう。(元々が浮気者なのですから、その可能性は充分すぎるほどあると思います)

夫の浮気癖には日頃から泣かされていた瑠璃母は

「外の愛人に通うのならまだ諦めるけれど、同じ邸内でなんて・・・!」

とひどくショックを受けてしまうのです。

瑠璃母だって瑠璃と同じく、本音の部分では浮気なんかされたくないに決まってますし、おそらく瑠璃の「恋愛に堅気」な性質は母親譲りなんだと思います。

だけど瑠璃母は、瑠璃のように「妻は生涯、あたし一人だけ」などとは言わずに、夫の浮気はしょうがないと自分に言い聞かせてきたのでしょう。

それが邸内の、しかも、娘の乳母と関係を持たれたことにひどく傷つき、思い余って母親(瑠璃の祖母)にこぼしたんじゃないかと思います。

だからこそ、祖母は死ぬ直前まで、浮気性の瑠璃父を責め続けていた・・・と言う推測です。

そして、妻の憔悴振りを目の当たりにした瑠璃父は反省し、乳母とその子(つまり瑠璃にとっての乳兄弟)を三条邸から離したのではないでしょうか。

時期としては、やはり瑠璃がお乳を飲まなくなったあたり・・・でしょうか。

あまりに早ければ、次の乳母が雇われると思いますので。

でも、案外、瑠璃父はその後も、その母子の面倒は見てるかも知れませんね。

子どもの方は、三条邸で使用人として働かせていたり・・・とか。

瑠璃と使用人、お互い、認識はなくても実は乳兄弟だった、なんて想像も広がります。

そこで冒頭の、瑠璃の乳兄弟について高彬が言った「瑠璃さんは育ったのが吉野だからいないだけだよ」の言葉。

これは

「瑠璃さんは育ったのが吉野だから(乳兄弟と一緒に育って)いないだけだよ」

と言う意味なのではないかと思います。

もちろん、高彬だって詳しい事情を知っていたわけではないと思いますが、貴族にやや子が生まれれば乳母が付くのが常識で、つまりは乳兄弟に当たる人がいるはずで、高彬の言った「いない」は「存在しない」の「いない」ではなく、「(一緒に育って)いない」の「いない」だったのではないでしょうか。

果たして、もし瑠璃に乳兄弟がいたとしたら、それは男か女か。

それを知ったときの瑠璃の気持ちは?小萩の気持ちは?

・・・・・妄想が広がります。





(←お礼画像&SS付きです)

謎・・・3<追記あり>

瑞月です。

久しぶりの考察をしたいと思います。

謎シリーズ「1」と「2」をやったのは、ブログを開設したばかりの頃でしたが、いまさらではありますが「3」です。

ちなみに「1」の時は、高彬が瑠璃の部屋に乗り込んだとき(愛染明王のときですね)守弥は逃げることができたのではないか?と言うことを取り上げ、「2」では、どうして帥の宮は生まれた子を我が子と思ったのか?を取り上げています。

(取り上げたと言いましても、ただ(謎だよねぇ。なんでだろうねぇ)と不思議がってるだけで、謎は少しも解明されてはいないのですが・・・)

そして「3」では趣向を変えて「瑠璃は何年間、吉野で過ごしたのか?」を考察し、さらにはそこから少しばかり仮説を組み立てていきたいと思います。

まずは「瑠璃は何年間、吉野で過ごしたのか?」です。

原作には、京に戻ってきたのは10歳と明記されていますが、何歳から吉野に行ったのかの明記はありません。

瑠璃たちの母親は、融を産んでから床に伏しがちになり、そのために瑠璃が吉野にいるお祖母さまのところに預けられた、となっていますので、一番、早かったとしても瑠璃が一歳を過ぎたあたりと考えることができます。

ですが、よく読んでみると「融を産んで以来」と書かれているので、出産後すぐにではなく、寝たり起きたりを繰り返すなかで、なかなか良くならないないので吉野に預けた、と言うニュアンスが伝わってきます。

そして、もうひとつのヒントとなるのは、瑠璃が夏姫を見たのが一度きりだと言うことです。

その一度と言うのは、吉野から帰った瑠璃が、高彬たちと庭で相撲を取っている時です。

夏は融の乳兄弟で、女童として三条邸に上がっていて、さらには高彬、融としょっちゅう遊んでいたわけですから、ずっと三条邸にいたと考えるのが妥当です。

その夏を、瑠璃は吉野から帰京した時に初めて見たと言うのですから、おそらく物心付く前の3歳あたりには瑠璃は吉野に行っていたのではないでしょうか。

そして、瑠璃と高彬の出会いはいつだったのか、と言うのも一緒に考察してみたいと思います。

実は原作のなかでは、そのことに言及されていません。

吉野から戻って泣いてばかりいる瑠璃をなぐさめた、と言うエピソードにより、何となくその辺りが初対面ではないかと・・・とほのめかされてはいますが、文章としては明確に「帰京した瑠璃と高彬は、その時が初対面だった」とは書かれてはいないのです。

融にお姉さんがいることを高彬が知っていてもおかしくはないですし、瑠璃だって吉野に行きっきりってことはないでしょうから(瑠璃父&瑠璃母だって、娘に会いたいでしょうし)、高彬は吉野から一時帰京した瑠璃の、気配なり顔なりを見ていた可能性は充分あると思います。

まぁ、言葉を交わした、という意味では帰京してからが「初対面」かも知れませんけど。

高彬にとっては、垣間見た瑠璃は何となく忘れられない存在だったのでは・・・なんてことも、あれこれ考えてみるのも楽しいことです。

さて、とりあえず瑠璃は3歳前後から10歳までの7年間を吉野で過ごしたと仮定した上で、ここからが実は本題の「謎」なのです。

一体、なぜ、瑠璃はそんなに長きに渡っての期間を吉野で過ごしたのでしょうか。

言い方を変えれば、なぜ瑠璃父はそんなに長く瑠璃を吉野にやっていたのでしょうか。

瑠璃母が病がちで・・・と言うのが理由のようですが、核家族で育児は母親が一手に引き受けてる今の家庭事情ならいざ知らず、基本、家族は別々に暮らしていて、乳母や女房が子育てをしていた時代の理由としては、7年と言う長さはどうにも不自然なのです。

また、もしも「家族に(邸内に)病気がちな人がいて、子が育つ環境としては不適切」と言うのであれば、融だって一緒に吉野に行かせているはずです。

つまり「瑠璃だけ」吉野に行かせているのです。

それはなぜか。

さて、ここからがおなじみの妄想タイムの始まりです。

(いつも以上にかなり妄想度が高いですので、閲覧ご注意ください)

瑠璃だけ吉野に行かせている理由─────

それは瑠璃に

『東宮妃としての婚約話が持ち上がったから』

ではないでしょうか?

当時の東宮、つまりは今の鷹男ですね。

瑠璃が3歳の頃、鷹男は5歳くらいで、東宮としての確かな後見が欲しくて、家柄が申し分なく、年も釣り合いの瑠璃に目を付けるというのは考えられる政策だと思います。
(もちろん鷹男自身が、でなく、回りの人間が、ですが)

娘を、後宮と言う窮屈で陰険な場所に入れたくなかった瑠璃父は、とりあえずの回避方法として瑠璃を京から遠ざけたのではないでしょうか。

もしかしたら、それこそ瑠璃が生まれるか生まれないかの辺りから、東宮サイドは大納言家の姫君を狙っていたのかもしれません。

それをのらりくらりとかわしてきたのだけれど、日に日に「ぜひ東宮妃に!」の声が強まってきて、いよいよと追い込まれたときに、瑠璃を吉野にやったのではないでしょうか。

表向きの理由を妻の病気と称して。

そしておそらく、瑠璃が帰京してしばらくは、東宮(鷹男)との婚約話(もしくは入内話)はしつこくあったと思います。

もちろん正式な話ではなく、根回し的なレベルで。

その時は、母や祖母の死により傷心していることや、京での生活に慣れていないこと、また実際、その時の瑠璃は十分にはねっかえりだったわけですから、それらを理由に瑠璃父は断り続けていたのでしょう。

後年、瑠璃の初夜めがけて鷹男が文を寄越したとき、瑠璃父は

「もし瑠璃が入内でもしたら我が家は安泰だ。ことは政治的な問題で、どうか高彬どのもわかってくだされ」

みたいなことを言って、いったん結婚を無期延期にしていますが、あれは本心ではなく、高彬の手前「常識人」としてポーズを作ったのではないかと思います。

あの時代の大貴族の「常識」と言ったら、娘を入内させて権力掌握をねらうこと、と言っても過言ではないことを考えると、瑠璃父はとりあえずは「他人」である高彬の前でそう振舞ったとしてもおかしくないと思うのです。

つまり「いかん、いかん、娘を後宮などにはやらん」と声を大にして言ったら、それこそ「変わり者」のレッテルを貼られる時代でしょうし、そういう意味では瑠璃父はかなりの「気にしい」だったのかもしれません。

実際、根回しレベルならのらりくらりとかわせても、東宮から直筆の求愛の文が来たら、それを無視して結婚するわけにはいかないのは事実でしょうし、そのあたりの混乱が瑠璃父の言葉から読み取れる気がします。

(それにしても鷹男、何も初夜めがけて文を贈らなくてもいいと思うんですけど。高彬はその文のせいで謹慎まで覚悟したんですからね。今で言うパワハラですよ・・・)

瑠璃父は「瑠璃の性格気質からして入内などは夢にも思っていないし、もししても自分の気苦労が増えるだけ」などとも言っていますが、そうではなく、実はそもそも「入内などさせたくなかった」んだと思います。

娘や孫を、出世や権力の道具にしたくなかったのではないでしょうか。

当時は、娘が子どもが生める年齢になったら、すぐに出産を急かす位なのに、18歳の瑠璃が(ウソの)懐妊祈願を申し出たときにも「まだ早い」などと言って渋っていますしね。

そんなところからも、自分の出世より、本当に瑠璃の幸せを考えている父親像が浮かんでくるのです。

そしてその瑠璃父の考え方は「地位や身分より純な心意気が大事」と言い切る瑠璃や、出世に無頓着な融にも引き継がれているようです。

その瑠璃が吉野になじみすぎて、少々規格外の姫に育ってしまったこと、吉野君と出会って初恋の思い出を引きづってしまったこと、さらにはそこに自分の浮気性の悪影響も加わって瑠璃が独身主義者になってしまったことなどは、おそらく想定外のことだったのでしょうけど。

なので、瑠璃父にとって高彬との結婚は本当に嬉しかったはずで、それは何も右大臣家の四男だからと言う理由ではなくて、高彬ならその性格から言って、瑠璃を大事にしてくれるはず・・・と思ったに違いないのです。

だからこそ「下にも置かぬ」もてなしをしたのでしょうし、あんなにも瑠璃たち夫婦仲に敏感なんだと思います。
(瑠璃が失踪騒ぎを起こしたときも「このままだと離縁ですぞ!」とまくしたててましたし)

と言うわけで

瑠璃が何年にも渡って吉野で過ごしていたのは、東宮妃の婚約話を回避するため。

瑠璃父は本当に瑠璃を愛しており、自分の出世よりも娘の幸せを誰よりも願っていること。

実にもう、瑠璃と高彬のラブロマンス成立の最大の立役者は、娘の入内を拒んだ瑠璃父であった────

と言う仮説はいかがでしょうか。

昨夜、寝ないで考えたんですけど。

ただの妄想だと一蹴されれば返す言葉もありませんが、高彬と瑠璃のラブストーリーの裏には、こんな瑠璃父の深い愛があったのだと考えると、ほのぼのと温かく、まさしく2人のプロローグにふさわしいと思うのです。

なので、どうか『何を馬鹿なこと言ってるんだ、瑞月さんは』などと、絶句しないでくださいね。




<追記>

コメントで「みそさま」「cookiemomさま」に素晴らしい仮説をいただいたので追記です。

瑠璃が何年にも渡って吉野で過ごしていたのは、東宮妃の婚約話を回避するため─────

それは娘のためであると同時に、右大臣(高彬父)との確執をさけるためだったのではないか、と言うコメントをいただきました。

本当にその通りだと思いました。

右大臣は、当時数人の娘がいて、いずれ入内を考えていたわけですよね。

それを察知していた瑠璃父は、波風をたてたくなくて、瑠璃の婚約を回避したのかも知れません。

なぜ東宮サイドが瑠璃に目をつけたのかと言うと、もしかしたら、当時から右大臣vs左大臣の勢力争いがひどくて、中立の大納言家の姫に白羽の矢がたったのかも知れませんね。

(右大臣家の姫を入内(婚約)させたら、左大臣が黙ってないでしょうし。どこの姫を入内させるかで、ぐらりと勢力が変わってしまいますからね)

娘を婚約させないどころか、遠く吉野の地に送った大納言に、右大臣は人柄の良さや<年少者としての可愛げ>を感じ、そのあたりから両者の交流が始まり、結果、高彬と融が親友になったというのは、とてもありえる話だと思います。

なので、後年、瑠璃が渦中の人となって評判ががた落ちになった時にも、右大臣が愛息子と瑠璃の結婚話をはねつけられなかったのは、内大臣に涙ながらの頼まれたからほだされた、と言う以外にも、このときに感じていた恩があったからかも知れませんね。

なんだか、すべてのピースがはまった感じがして嬉しいです。




(←お礼画像&SS付きです)

ジャパネスクあれこれ3

こんにちは、瑞月です。

新春一作目の「初春の夢」にたくさんの拍手ありがとうございました。

短い作品ですが、丁寧に大切に書き上げました。

さて新年ということで、ちょっと初心にかえって、どうしてこんなにジャパネスクが好きなのか・・・を考えてみました。

話が面白い、登場人物が魅力的・・・などは当然なのですが、もうひとつ外せない理由に「言葉の美しさ」があります。

氷室先生の文章は品があると思うのです。

特にジャパネスクは時代が平安、登場人物が貴人なので、敬語もバンバン出てきます。

藤宮さまや小萩が使う言葉なんて、そのまま敬語の勉強にも使えるんじゃないか?と思うほど、きれいで正しい日本語です。

高彬の話す言葉もきれいです。

唯一、瑠璃はその性格からか、語尾が「~でさ」になったり、「うっさいわね」「うそだろーっ!」などの言葉使いをしていますが、それだって決して下品ではありません。

ジャパネスクは小説から入ったので(漫画を読んだのはつい最近)どうしても小説に思い入れがあり、この二次小説も、当然、小説ベースで書いています。

そういえば、漫画ジャパネスクの瑠璃の言葉の中でちょっと違和感を感じるものがあります。

帥の宮との最後の場面。

みぞおちに一発くらって、意識朦朧の瑠璃が

「がんばれ、あたしっ」

と自分を叱咤激励するのですが、この言葉がどうも気になるのです。

瑠璃はこういう言い方しないと思うけどなー、とかそんな気がして。

漫画ジャパネスクは、かなり小説のセリフを忠実に再現しているのですが、このセリフにはちょっと違和感です。

多分「がんばれ」と言う言い回しがしっくり来ないんだと思います。

瑠璃の言い回しって「がんばるのよ」とか「がんばらなきゃいけないのよ」とか、そんな感じなんです。

帥の宮事件の真相を追っている最中の瑠璃が

『もう一度、頭がハゲるほど考えるのよ、瑠璃!』

だったことから見ても、この場面では

「がんばるのよ、瑠璃!」

の方が瑠璃っぽいのにな、と生粋の小説あがりのファンとしては思うのです。

決して、漫画ジャパネスクを否定しているわけではありませんので、誤解なきようお願いします。

漫画ならではの表現方法もあると思いますし、小説新装版でもかなり言い回しが変わっていたことを思えば、時代を考慮してのこともあったのかも知れませんしね。

一ファンの戯言ということで。

さて、戯言ついでにもうひとつ。

ジャパネスクの成り立ちを、勝手に考えてみました。

氷室先生はジャパネスク一作目を「ざ・ちぇんじ」の習作として書いた、と旧版一巻のあとがきで書いています。

書き上げてみたら思いのほか気に入ってしまい、続編を書いたそうです。

そういう目で読んでみると、確かに一話は小萩は登場していないし、一話完結として書いたような感じのお話に仕上がっています。

ここからがいつもの想像なのですが、氷室先生は二話(二の姫の邸に乗り込む話)を書いた時点で、唯恵事件と瑠璃と高彬の結婚の形を考えていたように思います。

二話で、突然、初夜を迎えることとなった瑠璃は、結婚支度の調度が何も揃ってないことを「悔しい」と泣き出します。

普通の姫は、すべてを新調してもらうのに、と。

そして、結果として瑠璃は「真新しい木の香の漂う」新三条邸で、高彬と初めての夜を迎えるのです。

調度どころか、何もかもが新しい環境でその日を迎えたわけです。

「使い古した調度に泣く瑠璃」は「新三条邸で結婚する瑠璃」と対になっているように思えるのです。

仮にそうだとすると、三条邸を新築させる理由が必要で、そのために吉野君の復讐劇の幕開けとして三条邸全焼を持ってきたのでしょう。

そうなると、三条邸が焼失した後に瑠璃をかくまう場所、しかも内裏に近い場所が必要で、そのために藤宮さまが必要になったわけです。

藤宮さま登場は三話(入道の変)ですね。

つまり二話で、瑠璃と高彬のキャラ設定を固めて(突拍子のないことをする瑠璃、朴念仁で堅物だけど誠実な高彬)さらに二の姫も登場させ(一話は名前だけ登場)三話で鷹男と藤宮さまを登場させて、これで唯恵事件での役者が揃いました。

一巻すべてが二巻へのプロローグです。

プロローグといえば、「アンコール編」での守弥の「スクランブル」と「ダンディ」、あれは分類するとしたら帥の宮編のプロローグですよね。

帥の宮編で活躍する守弥と煌姫を登場させて、しっかりと読者にキャラを植えつけています。

高彬の「ミステリー」は唯恵事件のエピローグ、でしょう。

面白いのが「瑠璃姫にアンコール」です。

瑠璃の帰京&二人の結婚という大切なエピソードではありますが、でも主となるストーリー自体は全くジャパネスクの話の流れと無関係なんです。

登場する夏&聡子姫&涼中将は、この話以外出てきません。

別の言い方をすると、守弥&煌姫はこの話には出てきていません。

融の片恋が進展するわけでもないし、どちらかと言うと主要キャラが脇役となっている感すらあります。

おそらく氷室先生は大人の恋の形を書きたかったのでしょう。

既出の人物だと、ああいう感じの恋の話にはならないので、一話限りの登場人物を出してきたんだと思います。

更に想像を進めると「ダンディ」で書いた瑠璃&守弥の、そこはかとなく漂う「大人の恋風味」に先生自身が触発されて、この話が浮かんだのかもしれません。

瑠璃×守弥のカップリングで話を掘り下げるわけにもいきませんしね。

・・・・と、ここまで書いてみて思うことは、我ながら呆れるくらいジャパネスクが好きだなぁということです。

どこまで妄想すれば気が済むんでしょ。

そういえば「なんて素敵にジャパネスク」を「なんジャパ」と略されているのを知ったときは、なぜだか衝撃でしたね。

発売当時、「なんジャパ」なんて呼んでいる人はいなかったはずです。

「ジャパ」もいなかった。せいぜいが「ジャパネスク」でしたね。

教室で「ぶっちぎりの仲」に大笑いして、「遊んでたもれー」なんてふざけあって。

懐かしい。

昭和の時代の話ですけどね(笑)



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ジャパネスクあれこれ

管理人の瑞月です。

いつも当ブログをご訪問いただきありがとうございます。

先日、「炎上編」(旧版)を手に取り、パラパラとめくっておりました。

「あとがき」を読んでみると、どうやら逆襲編(7巻)と炎上編(8巻)は2巻同時に年末に店頭に並んだようで、その理由は、氷室先生が6巻のあとがきで

「今年中に(次の巻で)決着を着けます!」

と宣言されていたからなのだそうです。

書いていたら、とてものこと一冊ではまとまりそうになくなってきて、でも、そうなると、年内決着の約束を破ることになってしまう。

そこで、編集者の方からの提案で、一応、7巻は12月発売、8巻は1月発売という名目にして、でも、1月の新刊も12月には店頭に並ぶから、それで年内決着の約束は守れるじゃないか、ということで、2巻同時に12月に店頭に並んだ・・・

というような裏話があとがきに書いてあったのです。

前置きが長くなってしまいましたが、その店頭に並んだ日と言うのが「1990年の12月22日」だったようで、たまたま、そのあとがきを読んだのも「12月22日」でした。

ジャパネスクはすべて(というか、氷室先生の作品はほとんどすべて)発売日に購入&読破していたので、21年前の今日、逆襲編と炎上編を読んだのか・・・と感慨深いものがありました。

21年前なんて、もしかしたら、このブログをご覧の方の中には、まだ生まれてない方もいるのではないですか?!

もしいたとしたら、ジャパネスクのファン層が広がっているということで、なんとも喜ばしい限りです。

何年たっても、良いものは良いですからね。

本編ももちろんですが、裏話や先生の近況がわかる「あとがき」を読むのも大好きでした。

そういえば「続・ジャパネスクアンコール」のあとがきには

<もっともっと、いろいろ仲良しになってほしい、あの人とこの人と・・・と考えはとめどなく>

と書いてあり、おそらくは、この時点での<あの人とこの人>は守弥と小萩だったのかなぁ、と思います。

帥の宮編が終わったあとだと、ここに融×由良、早苗×於兎丸が加わるのかもしれませんね。

煌姫にも誰かと幸せになって欲しいと思うのですが、煌姫にお似合いの殿方が見つからず・・・。

煌姫と一番、お似合いなのは、瑠璃ですしねぇ。

あとがき繋がりでもうひとつ。

炎上編(8巻)の最後で、氷室先生は

<本編はちょっとお休みして、おなじみの番外編、アンコール編を書こうと思っています>

と書いています。

そして、その後の新装版の中のあとがきでは

「ある時期から瑠璃はもう書かなくていいかなぁ・・と思った」

と書かれています。(手元に本がないので、うろ覚えな文章です)

その理由として

「瑠璃が成長してしまったらつまらないし、でも、かといって、いつまでも成長しない瑠璃はもっといやだ」

というようなことを挙げられていました。

先生の言わんとしていることは、本当によくわかって、確かにあれだけの大怪我を高彬に負わせてしまったのに、また、懲りずに陰謀や事件に首をつっこむ瑠璃と言うのは、なんだか首をひねりたくなってしまいますよね。

きっと、氷室先生としては、入道事件→吉野君事件→帥の宮事件と続いたあとに、また1巻の1、2話のような軽めのラブコメじゃ、読者も満足しないだろう、という思いがあったのかもしれません。

(一読者としては、軽めのラブコメでも大歓迎だったのですが)

旧版と新装版のあとがきだと、かなりのタイムラグがあるのですが、でも、氷室先生は、本編はともかく番外編やアンコール編を書く気でいたと思いたいですし、もし書かれていたのなら、どんな内容だったのだろうと考えると楽しくなってきます。

守弥×小萩、融×由良、早苗×於兎丸の恋模様も気になりますし、鷹男視点での話しや煌姫視点での話しなんていうのも、すごく楽しそうだと思いませんか?

大江視点での高彬や右大臣邸の様子なんてのもいいですね。

もちろん、高彬視点での新婚生活も。

ちょっと変り種として、内大臣視点での話しなんてのも面白いかと思います。

婿殿・高彬をどう見ているのか、なんだかんだいって溺愛してるであろう瑠璃をどう思っているのか、とか。

とにかくジャパネスクと言うのは、いくらでも妄想が広がっていく小説なのです。

好きだから妄想が広がっていくのか、妄想が広がる余地があるから好きなのか・・・

多分、その両方なんだと思います。

そういえば、「続ジャパネスクアンコール」のラスト、高彬と瑠璃が初夜を迎える場面で

<両手で両頬を押さえて、こっちを向かせると、一瞬、身構えるように唇を引き結んで、でも、そのうち、花がこぼれ落ちるように笑った>

と言う一文があるのですが、実は長いこと「高彬が、瑠璃の両頬を押さえてこっちを向かせた」と思っていました。

でも、あるとき、両頬を押さえてこっちを向かせたのは瑠璃の方なのでは?と思い始めました。

新装版には、きっちりと主語が入っていて、両頬を押さえてこっちを向かせたのは瑠璃だということが判明しました。

以前も雑記の『旧版&新版』の中で

「新版の方が少しだけ説明っぽい感じがします」

「旧版は先生も勢いで書かれたような感じが見受けられ、それがそのまま作品の突っ走るような爽快感につながっているような気がするんですが・・・」

と書いたのですが、旧版は案外、そういう良い意味で説明不足な文章があるんですよね。

でも、その説明不足が、消化不良を起こすようなイヤなものではなくて、むしろ小気味いいんです。

上の文章の場合も、両頬を押さえたのは、瑠璃でも高彬でも通用するし、そういう文章も楽しいなぁ・・と思います。

あれこれ想像させる色気がある文章というか。

新装版で書き足されていたところを見ると、氷室先生は意図して書いたものではないのかもしれませんが。

・・・と、ジャパネスクに関するあれこれを書き出していくと、止まらなくなってしまうのですが、回りにはジャパネスクを好きな人が見当たらず、思う存分にジャパネスクのあれこれを書きとめておこうと思い立ち、始めたのがこのブログでした。

ブログを始めたのが今年の6月。

気が付いたら半年もたっていました。

その間、たくさんの方にご訪問いただき、ジャパネスクの人気を再確認し、また、本当に好き放題にあれこれ書きまくり、おまけに二次小説でも好き勝手に創作しまくってしまいました。

第一話を書いたときは、まさかこんなに続けて書くとは思ってもいませんでした。

二次小説を振りかえってみて、自分で一番、気に入ってる話は、帝視線で書いた番外編の『ジャパネスク・フェイバリット』だったりします。

最初の予定では、帝がもっと高彬をウリウリといじめて楽しむ、といったドタバタをイメージしていたのですが、なんだか書いてるうちに、少し色合いの違うものになってしまいました。

書きながら気付いたことがあって、それは

(高彬は一途に思っていた初恋の瑠璃と結婚できたわけで、それは、当時の最高実力者である帝さえも叶えていないことで、やっぱりジャパネスクのヒーローは高彬なんだ)

ということでした。

一途に思い続けた姫と結婚し、結婚後もやはり変わらずに思い続けているというだけで、高彬は十分に「カッコいいヒーロー」なんですよね。

だからよくあるヒーローのように、高彬を取り立てて美男にすることも、完全無欠にする必要もなかったんだ、と。

顔も普通で字も歌も下手で、どこか抜けてるような堅物の朴念仁の高彬が、権力も実力もあり、さらには美男で、一見パーフェクトに見える鷹男の帝よりも、実はヒーローだということに、氷室先生の思いというか、人となりが現れているように思えます。

結婚に関して高彬は色んな人から色んなことを言われていましたが、でも高彬自身はぶれることのない瑠璃への思いがあり、その瑠璃と結婚をして幸せなはずで、そのことを通して氷室先生は

「幸せは人からの評価で決まるものではなく、幸せは自分の心で決めるもの、心で感じるもの」

と伝えたかったのではないか・・・・と思いました。

瑠璃もまた、当時の女性としては最高の名誉とされる女御(妃)の座よりも、高彬を選んでいます。

『あたしはねー、天下の帝をフッてまで、高彬を選んだ姫よ。
 地位も身分も、関係ないのよ。
 大事なのは、ただひとつ、純な心意気だけよ』

とも言ってますしね。

こういう高彬や瑠璃の価値観は、とても素敵だと思えて、だから、こんなにも高彬と瑠璃が好きなんだと思います。

鷹男ももちろん好きですが、でも、高彬と瑠璃が結ばれる話で本当に良かったです。

鷹男とではなく、高彬と瑠璃を結ばせたのは、氷室先生のいろんな思いがあるのかもしれません。

深読みしすぎと言われればそれまでですが、でも、作品には色濃く作者自身が反映されているはずですし、深く掘り下げて読んでいくと、氷室先生の考え方や書きたかったことに、少しだけ近付けるような気がするのです。

長くなってしまいましたが、今年も残りわずかですね。

今年一年、ありがとうございました。

ブログ上ではありますが、コメントや拍手を下さった皆さまと交流ができたことはとても楽しかったです。

今年は震災があり、辛いことや大変なことが多い一年でした。

思うことはいろいろあるのですが、それについて書き出すと、ジャパネスクについてのブログを逸脱してしまうので、ここでは控えたいと思います。

ただ、いつも前向きで生きることだけを考えている瑠璃や、その他の登場人物たちのように、希望と優しさを持って毎日を過ごしていきたいなと思っています。

皆さまにとって、来年が良い年でありますように。


                       
                                   瑞 月






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