夏姫・・・2

瑞月です。

いつもご訪問ありがとうございます。

今回の更新は違う記事をアップしようと思っていたのですが、ちょっと思ったことがあったので「夏姫」のことです。

前回のお話「My dearジャパネスク~2」は、かなり前の人物考察「夏姫」の中で書いたことをベースに書いたものでした。

そして「My dear~2」の中で瑠璃が

『唐突に、ひらめきにも似た感覚で、判ったことがあった』

と気付く場面がありますが、実はこの話を書きながら、私自身も「唐突に判ったことが」ありました。

それは、身も蓋もない言い方になってしまいますが

「どうやら私は夏があまり好きではないらしい」

と言うことでした。

(夏姫のことが好きだと言う方には、お聞き苦しい話になります。ご了承の上、お読みいただくか、もしくはUターンをお願いします)

夏が出てくる「瑠璃姫にアンコール!」は、瑠璃が帰京し、高彬と結婚すると言う大切なエピソードなのですが、これまた前にも雑記の中で書いたような気がするのですが、どうにも他のジャパネスクの話と比べると、少し毛色が違うと言うか、違和感を感じる話だとずっと感じていました。

その違和感の正体がようやく判りました。

それは『瑠璃や高彬が言うほど、私には夏が素敵な女性には思えない』と言うことでした。

今回、この話を書くにあたって読み返してみたのですが、そこかしこに瑠璃が夏を称賛する描写がありました。

瑠璃は夏姫を

『心映えや人柄に不思議と人を惹きつけるものがあり、更には才気渙発で、態度は控え目、万事に人の陰に隠れてるけど、実は頭がいい』

と評していますが、これなども私から見たら(うーん、そうかなぁ)と思ってしまうのです。

もちろん、この評価はもろもろの真相が判る前に言われたものですが、でも、最後の最後、夏の真の目的が明らかになった後の河原のシーンでも、瑠璃は

(初めて会ったときから、どうしてだか夏姫が好きだったなぁ)

などと思っており、瑠璃に対して「本当に?本当にそう思うの?」と聞いてみたくなります。

他のどの話でも瑠璃の心情には共感できるのに、こと、この話に関しては、終始一貫して(夏が好きだ)と思っている瑠璃に共感できない・・・

これが違和感の正体だったのです。

私から見た夏は、一癖も二癖もあって、並々ならぬ自信家で、自分は人とは違うと言う自負や自意識がぱんぱんにある女性。

こんな風に映ります。

聡子姫を苦しめたいと言う理由で、夏は涼中将と契ったわけですが、実際、聡子姫は鴛鴦殿で大立ち回りを演じており、それは瑠璃を愛人と勘違いしたからなのですが、でも、その愛人は誰あろう夏なわけです。

これひとつを取っても、とんでもない人だと思ってしまいます。

聡子姫を苦しめたいだなんて、ベクトルがおかし過ぎます。

しかもそれを姉の敵討ちだと思ってる節もあり(夏は「無性に腹がたったから」と言っていますが、でもそれだって敵討ちに違いないと思います)、そういう大義名分(違う言い方をすれば、正義)を掲げてるところが何だか気に食わない。

なのに瑠璃は

「~現実に生きている優しい人に向いてしまう」

などと言っており、前の文章からして、これは明らかに夏のことを言っているようなのです。

優しい人?夏が?ウソでしょう?

・・・と言う感じ。

夏がやったことで誰も救われないし、それどころか聡子姫を苦しめ、自分をも落としめているだけ。

敵討ちですらありません。

夏がついていた嘘は、誰かを守るための嘘ではなかった。

(帥の宮のやったことも色々と思うことはありますが、少なくとも絢姫を守ると言う目的があったのが、夏とは違うところ)

いつもだったら、その辺りを看破する瑠璃が、変にものわかりよく

「皆、それぞれに事情があって、綺麗事だけでは済まされない現実がある」

などと言っていることに、じれじれしてしまう。

人を苦しめていい事情なんてあって良いわけがないし、それを肯定している瑠璃はいつもの瑠璃らしくありません。

そもそも「綺麗事ではすまされない現実」と言う表現は、夏のしているようなこと(涼中将を寝取ったこと)に使う言葉ではないと思います。

当事者である阿久(夏の姉)が直接、聡子姫に申し入れなり対決なりをするならまだ判るにしろ、なぜそこに夏がしゃしゃり出てくるのか、阿久だって果たしてそんなことを望んでいたでしょうか。
(普通に考えて、自分の恋人と、自分の妹が、愛情がないままに肉体関係を結ぶことを喜ぶ人がいるとは思えません)

夏のしていることは、ただ阿久の恋に泥を塗っているだけに思えます。

夏が瑠璃に言った台詞で

「・・・(瑠璃姫は)身分もその方(高彬)の家柄とはつりあっていて、それだけはとても羨ましかった」

と言うのがあるのですが、これなどは

「自分に身分さえあれば、当然、高彬を振り向かせられる」

とでも思ってるってこと?いやー、身分の問題だけじゃないでしょう、ずいぶんな自信家だこと、と意地悪く思ってしまう。

そうして変な話ですが「夏って嫌な奴だな」と言う目で見ると、今まで薄らぼんやりとしていた夏の人物像が、私の中でくっきりと浮かび上がってくるのです。

そのイメージの夏は、万事に控えめで「小萩に爪の垢でも煎じて飲ませたくなるほど」だと言うスーパー女房ぶってる夏よりも、私にははるかにしっくりきて、それは「イキイキしている」とすら感じるほどです。

幼い頃、三条邸で高彬や融のリーダー格として振る舞っていたと言う夏。

普通なら憎まれるのに、下々の者にも受けがよく「夏姫」とまで呼ばれていたとありますが、賢くて勘の良い夏は、「ここまで」のラインが判っていたんじゃないでしょうか。

これ以上やったら「やりすぎ」でうとまれる、と言うラインが。

夏が心底、天真爛漫だったとは思えないのです。

それと瑠璃の前で、高彬と親しげに話す場面があるのですが

「まぁ、あの時そんなことをお考えでしたの・・」

と言って、軽く高彬を睨んでいます。おそらくは楽しそうに、またその目には少々の媚だってあったのではないでしょうか。

本当に控えめな人はこんなことしないと思います。

瑠璃がいることを十分、意識して、さりげなく「高彬と親しい素振り」を見せつけたように思います。

女房としての域をでないよう馴れ馴れしすぎず、だけど、瑠璃が気にする程度には親しげに。

夏は「控えめ」なのではなくて、「控えめな振る舞いが出来る人」なのだと思います。

幼いころ、「天真爛漫な振る舞い」が出来ていたように。

でも、そういう人はいつ豹変して牙を剥くかわかりません。

根が真っすぐでウブなところがある瑠璃なんかより、一枚も二枚も三枚も上手の夏。

なのに瑠璃は気付いていない。

気付いていないどころか「こういう感じの女性は好み」と言っている。

その感じが読んでいて、どうにも居心地が悪いのです。

煌姫との出会いの時にも、煌姫の真の目的に気付かずに対応している瑠璃にヤキモキさせられますが、煌姫の場合、読者は煌姫の本性を事前に知っているので、夏の時とは違い、ある意味落ち着いてヤキモキしていられたような気がします。

そして夏は、実は相当な野心家だと思います。

ことあるごとに「身分が」「出自が」と言っていることからそれが伝わってきます。

「とうに出世などは諦めた身」と言っている守弥とは大違いです。

身分制度の世の中や、身分の高い人、それに対しての自分の生まれの低さ・・・、色んな事に夏は不満を持っていたのでしょう。

守弥のように打ちこめる存在(高彬)も、夏にはなかった。

涼中将を寝取ることは、姉の敵討ちなどではなく、やり場のない不満からの行動だったのではないでしょうか。

自分を高く評価しているはずなのに、その自分を大切にしていない。

夏は頭なんか良くないと思います。

頭の良い人は、自分のことも他人のことも大切にするはずですから。

「大人の女」として書かれている夏ですが、私から見たらかなりバランスの悪い女性に見えます。

それに瑠璃が「高彬に知られるのが怖かっただけでしょ」と言った時も、うやむやにしていて、そこも何だか潔くない感じを受けます。

あそこで「えぇ、そうですわ。何か文句ありまして?」と煌姫くらいにきっぱりはっきり腹を割って話してくれたら、また違った印象を持てたと思います。

ジャパネスクの登場人物は、皆、本音勝負をしているのに、夏だけは最後まで「夏の言葉で」本音が語られていないのです。

結婚当日に高彬に意味深な文を送りつけてくると言うのも、何だかなぁ・・・と言う感じ。

あれが瑠璃宛ての文で

「ご結婚おめでとうございます。ご結婚のお祝いに白状いたします。わたくし、高彬さまのことが大好きでしたの。姫さまが高彬さまをお好きになる、そのずっと以前からですわ。ですが完敗です。わたくし、振られてしまいました、高彬さまに。今度は私も権門の姫に生まれてきとうございますわ。その時は絶対に瑠璃姫さまに負けたりはしませんもの」

くらい書いてきていたら、私は夏を見直していたと思います。

夏と中将の関係を知った瑠璃は夏に

「そのためだけに、あんな人と契ったの。趣味が悪いわ。あたしは好みじゃない」

と言っていますが、あそこでは

「お姉さんの敵討ちだか何だか知らないけど、涼中将を寝取って聡子姫を苦しめて、その先にどんな未来があるって言うの?人を苦しめるだなんて「負」のことに労力を使っていると、それは全部、自分に跳ね返ってくるわよ」

と、こんな台詞をぴしゃりと瑠璃に言って欲しかったです。

これは「綺麗ごと」なんかじゃなく、真理だと思います。

そして、初読の時から気になっていた、融が帰って来たとき「複雑な表情」だったと言う高彬の反応。

どうしてここで複雑な表情を浮かべるのかがずっと不思議だったのですが、今回、なんとなくその理由が想像できる気がしました。

夏は高彬に振られた時、何か爆弾発言をしたのではないでしょうか。

例えばですが、融との関係をほのめかしたとか、はどうでしょう。

夏は高彬を誘ったと考えて、それを断られた夏は、「こんなこと他の殿方にもしてることだからなんてことない」と言う態度を取った。そして「融さまは簡単に落ちましたのに」とか、もしくは「(高彬さまがダメなら)融さまに声を掛けてみますわ」とかそんなことを言ったようにも思えるのです。

実際、夏が姿を消してから、融と伊予で接触するでしょうし。

まさか、と思いつつも、でも、融だって男だし・・・と、なんだか落ち着かない高彬。

この辺りの高彬の気持ちは、オトコとして先を越されたかもと言う気持ちや、夏のことを少なからず「ああいう感じはいいね」と思っていたので、瑠璃を好きな気持ちに変わりはないけれど、かなり複雑な気持ちだったのでは・・・と想像できます。

もちろん、瑠璃に言うことも出来ないし、だとしたら帰ってきた融を複雑な表情で迎えると言うのも判る気がするのです。

「高彬から見た夏の話を読みたい」と言うリクエストをいただいているのですが、今のこの気持ちで書いたら、夏をかなりの悪女として書いてしまいそうです。
(もちろんこの先、夏の印象が変わることもあるかもしれませんが)

高彬目線になるか、夏目線になるか判りませんが、ただ、夏のイメージがずいぶんと今までと違う話になってしまうと思います。

・・・と、夏のことをさんざんに書いてしまいましたが、でも、夏をこういう女性像と思い定めて読んでみると、今までに感じていた居心地の悪さや違和感がなくなり、むしろしっくりきた感じがして、「瑠璃姫にアンコール!」を安心して楽しむことができました。

これはこれで新たな発見だったように感じています。

もちろん、これは私個人の感じた思いですので、何か夏についての思いがありましたら、ぜひお聞かせいただけたらと思います。


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夏姫

夏姫。

高彬のことを幼い頃から好きだったと言う夏。

小説では最後まではっきり好きとは認めずに去っていきましたが、実は高彬にだけは告白していたのではないか・・・と考えています。

なぜかと言うと「瑠璃姫にアンコール!」のラストで、瑠璃の

『高彬、夏姫は誰が好きだったか、知ってる?』

と言う問いに高彬は

『うん。ときどき、わかる時もあった』

と答えているのです。

筋金入りの朴念仁であるはずの高彬が、夏の秘めた恋心に気付くでしょうか?

「夏の好きだった人?わからないなぁ。瑠璃さんは知ってるの」

とでも答えて、瑠璃にため息をつかれるのが、正しい朴念仁のあるべき姿ですよ。

なので、夏は高彬にきちんと気持ちを伝えていたのではないか・・・と思うのです。

気持ちを伝えるのと、高彬の恋人になりたいというのとは、また別問題ですからね。

夏だったら

「夏は、幼い頃から高彬さまをお慕い申し上げているのですわ」

ぐらい、それこそ「鮮やかに」言ってそうな気がするんです。

何しろ涼中将を寝取るほどの激しさを秘めてる人ですからね。

そう考えると、瑠璃が高彬に話した「融が夏を身籠らせてトンズラした」と言う推理に、あれだけ高彬がびっくりしていたのも納得がいくんです。

高彬の

『何を馬鹿なこと言ってるんだ、瑠璃さんは』

の言葉の次には

(そんなことあるわけないだろ。だって夏はぼくが好きなんだよ。なのになんで融の子を身籠るんだ)

と言う続きがあるんです、きっと。もちろん、心の中で。

それともうひとつ。

瑠璃に

『あんた、右大臣邸のお付き女房に手を出して、それをほいほい言いふらせる?』

の問いに『みっともないくらい動揺』したというところ。

あれは、あまりにタイムリーというかリアルな例えだったので、しどろもどろになってしまったんでしょう。

夏は右大臣邸付きではないですが『女房に手を出して』の言葉に、思わず反応しちゃったんでしょうね。

高彬だって夏に告白されて悪い気はしてないはずですし。

普通の男だったら、おそらく夏に手を出していたと思います。

でも、やはり高彬はそれはしなかったはずです。高彬の性格からして。

瑠璃が帰ってきたばかりだし(つまりは結婚真近)、責任感の塊だから先々のことを考えるだろうし、何より瑠璃に「妻は生涯、瑠璃さん一人」と誓っているし。

「妻は生涯、一人」って、あれは下世話な言い方をすれば「他の人とは寝ない」ってことでしょうから。

瑠璃に

『ときどき、わかる時もあった』

とどこまでも控えめに言ったのは、あれは高彬の優しさでしょうね。

夏に対しての配慮もあるし、やはり瑠璃に対しての優しさだと思います。

「告白されたよ」とかあけすけに話さないところが、いかにも高彬らしいなと思ってしまいます。

瑠璃だって、鷹男へのときめきや守弥との吉野でのことを、高彬に言わないでいたし、でも、「高彬を好きな気持ちに変わりはないんだし」と思っていたわけで、高彬にも少なからずそういう気持ちもあったのかも知れません。

あの二人の関係性の良いところは、なんでもかんでも「思い」を共有していない、依存しあっていない、というところにあると思います。

でも、一番、大切なところは共有していると言うか。

それにしても夏って、あの善修のお姉さんなんですよねぇ。

どうにも結びつかないんですが・・・

氷室先生って、あんまり兄弟・姉妹を似せさせませんね。

瑠璃&融、守弥&大江、高彬&春日・・・(笑)



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内大臣と右大臣

内大臣と右大臣。

言わずと知れた、瑠璃父と高彬父です。

小説一巻では、瑠璃父は大納言でした。

その時は身分的には、高彬父の方が上でしたが、瑠璃父が内大臣に昇進したことによって、ほぼ同等になりました。

小説の中で二人の年齢は書かれていませんが、おそらく瑠璃父の方が若いと思われます。

内大臣にとって瑠璃が長女なのに対して、右大臣にとって高彬は7番目の子。

右大臣は守弥からも『老人の世間話やグチの相手を、いつまでもしていられるものか』と言われているし、やはりそれなりの年なのでしょう。(それにしても、主家の主人を老人呼ばわり・・・さすが守弥だ)

若くして(推定30後半から40くらい)で内大臣になった瑠璃父は、やはりかなり出世が早いですね。

瑠璃の家は「摂関家の流れをひく」家で、瑠璃の祖父は関白左大臣だったそうだし、確かに家柄はかなり良かったんでしょう。

フィクションとノンフィクションを交えて考えるのはナンセンスかもしれませんが、おそらくは藤原道長の家の流れなのかな、と思います。

ご存知、藤原道長は「この世をば 我が世とぞ思う・・・」と言う歌を残した人で藤原家の中でも栄華を極めたお人です。

だから瑠璃父は苦労なくして、とんとん拍子に出生街道まっしぐらだったんでしょう。

対して、高彬父である右大臣はどうかと言うと、この人はかなり出世欲が強かったのではないか・・・と思われます。

そう思う理由に、小説二巻(唯恵事件)の中で大皇の宮がこんなことを語っているのです。

8年前、東宮(鷹男)が病気で危篤状態になったとき、次の東宮問題で、前左大臣と右大臣が、あわやの掴みあいになった、と。

8年前の右大臣が、高彬父であったかどうかは書かれていないのですが、「瑠璃姫にアンコール!」の中にはこんなことが書かれています。

25.6歳くらいの聡子姫が、涼中将を見初めたが18歳のとき。

つまりは7.8年前。

高彬は『いいたかないけど、父上も母上も、けっこう右大臣家の威光をちらつかせて、縁談を進めたと思うよ』と言っているので、その頃、すでに高彬父は右大臣であったことがわかります。

唯恵事件から見て「アンコール」は半年〜1年後の話なので、その時間差を考慮したとしても、やはり掴みあいをしたのは、高彬父なのでは・・・と思えるのです。

でも、高彬と瑠璃、血筋で言ったら、高彬の方が少し上なのもかも知れません。

なぜかと言うと「白梅院」と言う名称です。

当時、「院」とつけてよかったのは、皇族がらみのお邸だけだったそうです。

源氏物語の中で、光源氏が建てたお屋敷を「六条院」と言うのは、源氏が親王(天皇の皇子)だったからなんですよね。

もしかしたら亡くなった大尼君(高彬の祖母)が皇族で、高彬の祖父に降嫁してきたのかな・・・と思っています。(高彬母は宮腹の姫と書いてありますし)

大尼君は兵部卿宮と許されぬ恋に落ちていたと言うし、でも、周囲の反対で結婚できなかった、ということは、高彬祖父と政略結婚させられてしまったんでしょうね。
(だから、昔の恋の思い出に、高彬と二の姫を結婚させたがった)

もしそうだとすると、そんなところからも、皇族と太いパイプを持って、権力を握ろうとしている姿がうかがいしれます。

娘(公子姫)も入内させてますしね。

そんな気がさらさらない瑠璃父とは対照的です。

当時の貴族としては、右大臣家の考え方がごく当たり前で、瑠璃父や高彬みたいな方が変わってるんだと思います。

あの時代、「家柄」「血筋」「身分」というのは、かなり複雑にからみあっていて、たとえば煌姫は血筋はいいけど(宮家だから)零落してるから家柄なんて、あってないようなもんですしね。

だから、右大臣家と内大臣家をどちらが京で一番の名門か、が決められないんだと思います。

よく「京でも一・二を争う」って表現が出てきますが、まさしくそんな感じだったんでしょう。

ちなみに「紅梅殿(こうばいでん)」と言うお屋敷が、実在したらしいですよ。

なんでも紅梅が見事なお邸だったとか。

氷室先生も、そんなのをヒントに「白梅院」を考えたのかなぁ・・・なんて思いをはせるのも、なんだかとても楽しいのです。


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帥の宮

帥の宮。

最初に人妻編を読んだときの読後感は、ラストのシーンが瑠璃と高彬のラブラブだったので、何となく「良かったねー」とハッピーエンドと感じたのですが、でも、次に読んだときには帥の宮に対して、たとえ愛する人や我が子のためとはいえ

「そこまでするか?」

と言う疑問がわいてきました。

瑠璃を殺そうとしたし、何よりも瑠璃のお腹をなぐっておややを殺そうとしたなんて。

おややを殺すつもりでお腹をなぐるなんて、ほんと「そこまでするか?」ですよ。

(あれって、あくまで瑠璃の推測の域を出ていないけど、まぁ、そういうことだったんだと思います)

煌姫の言葉じゃないけど「人殺しだけはいけません」です。

瑠璃を殺そうとしたのは、きっと瑠璃が思っていたよりも強敵(邪魔者)だと気付いたので、急遽、考えついたことなんじゃないかとまだ思えるんですが・・・。

でも、瑠璃のお腹をなぐったことだけは、どう考えても非人道的です。

別に帥の宮が嫌いなわけじゃないんですけど。

でも、なんていうか、どうにも共感というか、同情しきれない部分があって、そこが吉野君と違うところです。

確かに、瑠璃がでしゃばらなければ避けられた悲劇もあるんじゃないか・・・と言う見方もできるんですが、でも、それはあくまでも結果論なんですよね。

瑠璃だって高彬の嫉妬心を煽られたり、自分ちを探られたり、色々されてるんですから。

あげくにお腹をグーでパンチ、ですからね。

黙って泣き寝入りする瑠璃じゃあない。

瑠璃の性格だったら、やっぱり探り返すだろうし、後宮にだって乗り込むでしょう。

帥の宮は「できれば誰も傷つけたくなかった」って言ってたけど、だったらやるべきことは、ずばり

『鷹男と承香殿女御との間におややができるように子宝祈願!』ですよ。

高彬の嫉妬心煽ったり、由良の入内を画策してる時間があったら、帯解寺に何日でもこもって、一心に御仏の功徳を願っていればよかったんです。

これこそが誰も傷つけずに済む最良の方法じゃないですか!

この話、小説一巻の1話&2話みたいな、ラブコメ路線で書かれてたらまたぜんぜん違ったおもしろい話になっていたんじゃないかなぁ・・と思います。

帥の宮が守弥みたいな(笑)タイプで、何か策を練るんだけどどっか抜けてて、そこに高彬の嫉妬や由良と融の初恋をからませて、おまけに鷹男も参戦してきて、すったもんだの末に、承香殿女御がご懐妊で、チャンチャンって感じの。

煌姫が、高彬&帥の宮どちらかの愛人の座を狙ってて、二人が「どうぞ、帥の宮どの」「いえいえ、どうぞ右近少将どの」なんて、押し付けあっちゃうのも面白そうだし(笑)

そしたら大弐も死なないのになぁ・・・。

でも、帥の宮は宮廷内で本当に誰にも相談できる人もいなくて、一人でどうにかしようと闘っていたんだなぁ・・・と考えると、やはりホロリとします。

ところで、あの後、のっぺり顔の春日大納言はどうなったんでしょう?

瑠璃殺害に加担したこと、ばれてないのかな。

ばれてたら、春日兄ちゃん、弟・高彬にぼっこぼこにされちゃうでしょうね。

守弥も、幼い頃に『ちゃんと働かないと、追い出されんだぞ』と言われた恨みをはらすため、きっと後ろから蹴りくらい入れちゃいそうだし。

でも、やっぱり頭脳労働専門だから、捻挫とかして、大江に笑われてそうだけど(笑)


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